Case

導入事例

経営という終わりなき旅の確かな道標
エンゲージメントスコアCからAへの
劇的な変革の軌跡

株式会社クラウドワークス 代表取締役社長 CEO  吉田 浩一郎氏

事業内容
日本最大級のクラウドソーシング「クラウドワークス」を中心とした
インターネットサービスの運営
業種
情報・通信・広告
従業員数
101〜300名(導入時)

課題

  • 経営陣の中で意見の対立が多く発生し、進むべき方向性を定められていなかった
  • 会社に対する不信感や当事者意識の欠如が散見された

効果

  • 経営陣が組織状態を認識し、一致団結して経営方針を定めることができた
  • 会社に対する信頼や当事者意識が生まれ、切迫感ではなく幸福感が醸成された

“働く”を通して、人々に笑顔を

私達は日本最大級のクラウドソーシングサービス「クラウドワークス」を運営しています。現在東京都、京都府、福岡県を始めとして80以上の都道府県・地域行政、そして上場企業を始めとして日本全国の有力企業にご活用いただいており、お陰様で国内トップクラスの売上規模となっています。働く時間を通じてお金が得られるだけではなく、人との繋がりや生きがいが得られるようなサービスの提供に力を尽くすと共に、コンプライアンスを重視し皆様から応援していただけるような企業を目指しています。

組織崩壊寸前、経営陣の対話の手がかりとして導入したモチベーションクラウド

モチベーションクラウドを導入したのは、2017年3月です。2016年上場から2年が経過し、従業員数が150人程、次の組織フェーズを明確に迎える中で、幹部を含めた組織崩壊が起きていました。私を含めた経営幹部同士で意見の対立が非常に多く発生し、「何が正しいのか」ということを決められない。何かを手がかりにして対話をするということが難しい状態に突入していました。創業以来、コンサルタントというものに頼ったことがなかったのですが、もうこれはどこかに対話の手がかりを探るしかない。そこで、組織といえばリンクアンドモチベーションという認識があったので相談したところ、最初の施策としてモチベーションクラウドを導入しました。

 

組織状態の偏差値とも言われるエンゲージメントスコアの結果は、CCCの47.1でした。この数値をみんなで共有できたことが効果的でした。いろんな会社と相対評価した中で、「組織状態が良くない」ということが、マネージャーを含めた経営陣に突きつけられました。それまでは「俺が正しい」「自分は間違っていない」ということをあちこちで言っていて、それぞれがお互いの意思決定に批判をしている状態でした。けれど「全員間違っている」「今やっていることに意味がない」ということが数値として表れたので、その現状認識について経営陣の合意がとれました。これが非常に大きなターニングポイントでした。

 

経営陣が何かしら意思決定をして、それに賛成できる人・賛成できない人が生まれたとしても、経営方針を一つにして組織をつくっていかないと何も成し遂げられないし、社員を幸せにすることもできない。そこに気づくことができたのが、2017年のエンゲージメントスコア47.1という数字だったと思います。今から考えると、当時は一人ひとりが会社を評価しているような状態、まるで会社の外にいるような誤解を、全員が持っていた状態だったと思います。

「何を大切にするのか」を明確にして、組織が変わり始めた

結果をもとにリンクアンドモチベーションのコンサルタントにアドバイスをもらい、まず取締役陣で話し合いをしました。上場企業として、社会と約束をしている代表は社長なので、社長が意思決定したことに賛成できる人だけが残るべきだ、という議論になりました。全員が社長の意思決定を助け、サポートすることができますか、意思決定できるように取締役陣で話をしていきましょう、ということで取締役陣が合意することができました。

 

2017年の4月から6月にかけて、社内にどういう価値観があるのかということを、モチベーションクラウドの結果をもとに調査・分析を始め、「目標」や「成長」ということに対しての価値観が、根本的に分かれていることが明らかになりました。例えば「目標は必ず達成するもの」「目標は未達成でもいいもの」「目標というのは達成するために保守的に設定するもの」など。また「成長こそが目標」「成長は結果であって目標ではないので大切にするべき価値観ではない」など。そんな価値観の分離が存在していたので、まずは「目標」や「成長」についての認識を揃えて意思決定しよう、と整理していきました。

 

その過程の中で、痛みを伴うこともありました。2017年の7月から9月にかけて「成長」ということを会社の大切な価値観として置こうとした時に、それに同意できない人もいました。能力としては非常に高いけれど、会社の価値観には共感できず、会社の批判者になってしまう。私は改めて、会社の方針として「インターネットの新しいインフラになる」ということを目標に掲げました。「今、クラウドワークスはインターネットのインフラだろうか」と問われれば、残念ながらまだ達していない。JRやNTTは確かにインフラとして認知されている。それぐらいの規模にならなければ、インフラとは呼べない。ではそこを目指すために「規模を追おう」「成長しよう」という意思決定をしました。そこに賛同できないという人は、会社を去りました。

 

2018年9月期に倍の成長をするという目標を立て、それに合意できる人に残ってほしいというメッセージを発信し、2017年9月の2回目のエンゲージメントスコアは47.1のCCCから52.6のBBへと上昇しました。取締役陣の一致団結が図れて、それが組織全体に伝わってきた結果だと感じました。何よりも、一致団結した意思決定をすることで、組織状態は改善していくという明確な手応えを掴むことができました。

自分たちで組織を変えられるという手応えが自信に変わり、組織は自発的に変化した

そして2017年10月1日から新しい期がスタートしました。キックオフをして改めて「成長を目指す」ことを私が社員にアナウンスをし、それを取締役陣が支持しました。今度はマネージャー陣が動き始めました。それまでのマネージャー陣は、極端に言えば「自分のチームがよければそれでいい」という感じだったのですが、会社としての約束とチームの結果が接続されていなければチームを幸せにできない、という状態に変わりました。会社が目指す方向と、自分のチームの進む方向を接続させていこう、という意識が強くなりました。結果、2017年12月のスコアは58.8のAに上昇しました。

 

ここまでいくと、組織は自発的に変化をしていくようになりました。重たい球が転がり始めたようなイメージです。マネージャーの中にエンゲージメントスコアAをとる人が現れ始めました。マネジメントの努力をすれば、CからBへ、BからAへと変わっていくよね、ということが客観的な数値として明らかになり、手応えを感じるようになりました。Aの人はどんなことをしているんだろう、という話になり調べてみると、ちゃんと1on1をしていたり、1on1をしているだけじゃなくてその進め方に工夫があったり。そのナレッジが、マネージャー研修などを通じて、エンゲージメントスコアBやCのマネージャーに共有されていきました。2018年9月の段階では、マネージャー研修が4回実施されているのですが、今では見違えるような状態に変化しています。エンゲージメントスコアでAの状態にするための具体的な施策が整理され、社内で共通言語化されてきています。

 

モチベーションクラウドを導入している企業の中で当社が特徴的なのは、期初に「エンゲージメントスコアをAにする」ということを明確な目標として立てたことだと思います。この「エンゲージメントスコアをAにする」という目標については、先ほどの「成長」という価値観と同じで、当初は社内でも反対意見が出ました。プロセスを測るものであって、Aを目標にして進めるものではない、と。このことについても、経営者としての私の意思決定として「エンゲージメントスコアAにコミットしてくれる人と一緒にやりたい」ということを発信しました。ですので、2018年の期初は大きく2つの目標を立てたことになります。それは「業績」と「エンゲージメントスコア」です。

 

エンゲージメントスコアAという目標については、2018年の6月の段階で68.2のAAAというスコアで達成をしました。予定よりも3ヶ月早く達成したのです。これがマネージャー陣をはじめ、社員の自信に繋がりました。目標を立て、自分たちで工夫をして、しっかりと目標が達成されるというプロセスを通じて、私たちは成功体験を得ることができました。「クラウドワークスは、経営陣・マネージャー・社員が一致団結し目標に取り組み、成果を出せる」ということで、一人ひとりがクラウドワークスで働くことへの幸せを感じ始めたのだと思います。その後、もう一つの目標である業績についても「自分たちならできる」という空気が醸成されました。

「切迫感」から「幸福感」によるマネジメントへと変化

経営者としての私にも大きな変化がありました。最も大きく変わったのは「切迫感」から「幸福感」へのマネジメントに変わったことです。過去の私は、私自身が切迫感を感じながら生きてきました。「まだ何も成し遂げていない」「まだまだやらないといけない」「今の自分では駄目だ」と感じながら、その気持ちを背景にして創業以来6年間、社内でコミュニケーションをとってきました。けれど、6月のエンゲージメントスコアが68.2、その前から組織の雰囲気は明確に変わってきていたので、私自身が前向きな自己評価をし、この会社に誇りを持つようになりました。私が考えることや社内への発信が社員のやる気を引き出すのだ、ということに、実感を持ちました。取締役陣が意志決定を支援してくれて、マネージャー陣が目標についてきてくれる。「自分には、高い目標に一緒になってチャレンジしてくれる仲間がいる。これほどの幸せはない」と感じるようになりました。切迫感とは違う心の余裕によって、私のマネジメントスタイルも変わったと思います。最近、ある日の日報に社員が「社長が毎日幸せだと言っている会社っていいですよね」と書いていて、それは会社の変化を感じるとともに、やっぱり経営者として嬉しかったですね。

 

改めて、モチベーションクラウドのエンゲージメントスコアというのは、企業経営において、いい指標だと思います。業績や時価総額というのは、どこまでいっても終わりがありません。もちろん、その終わりなき数字に向かって挑戦は続いていきます。エンゲージメントスコアAというのは、企業経営という終わりなき旅に1つの区切りを与えてくれます。クオーター毎に結果が出て、取り組み方次第で、小さな成功体験を得ることができます。

 

組織改善の取り組みには2つのフェーズがあると思います。「マイナスをゼロにする」ことと「ゼロをプラスにする」ことです。エンゲージメントスコアがCという状況であれば、明確に出てくる課題に向き合えば、平均までは改善できると思います。けれど、平均より上へと進んでいくには、やっぱりプライドが必要になると思います。「自分たちの仕事は社会に役に立つもの、誇りあるもの」と社員が思えなければ、エンゲージメントスコアAには辿り着かないと思います。

 

今後は、エンゲージメントスコアAを実現するマネジメントをマニュアル化したり、人事制度を変更したりしていく予定です。人事制度については、組織状態が悪い頃から、着手すべき課題として捉えていたのですが、当時リンクアンドモチベーションからは「ミッション・ビジョン・バリューが浸透した後じゃないと効果的ではない」と言われていました。今では、私自身、その進め方が非常に腹落ちしています。また、この社内の熱狂を、社員採用にも結びつけていきたいと思います。いろんな施策が、エンゲージメントスコアの上昇をきっかけに、繋がっていくと思っています。モチベーションクラウドと歩んだ1年強、会社にも私にも劇的な変化が起きました。こうやって社員とともに歩んだ軌跡を伝えられることを嬉しく思います。引き続き、社員と共に挑戦を続けていきます。

※本事例中に記載の肩書きや数値、
固有名詞や場所等は取材当時のものです。

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