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ジョハリの窓とは?4つの窓の意味や具体例、ワークの方法をわかりやすく解説

自分のことをどれくらい理解できていますか?そして、周囲の人はあなたをどのように見ているでしょうか。

ジョハリの窓は、自分と他者との認識の違いを「4つの窓」に分類して可視化する心理学モデルです。自己理解を深め、他者との信頼関係を築くために有効なツールとして、ビジネスや教育の現場でも注目されています。自分の強みや課題を見つける手がかりとして、ジョハリの窓を活用してみましょう。

目次[非表示]

  1. 1.ジョハリの窓とは?
  2. 2.ジョハリの4つの窓の意味と例
  3. 3.ジョハリの窓が効果的な理由
  4. 4.ジョハリの窓を進める基本的な方法
  5. 5.複数人でジョハリの窓を描くステップと注意点
  6. 6.個人でジョハリの窓を描くステップと注意点
  7. 7.ジョハリの窓の診断結果の活用方法とは
  8. 8.組織変革のことならモチベーションクラウド
  9. 9.まとめ

ジョハリの窓とは?

ジョハリの窓とは、自己理解と他者理解を深めるための心理学モデルで、主に人間関係の改善や自己開示の促進を目的に利用されます。

ジョハリの窓は、1955年にアメリカの心理学者ジョセフ・ルフト(Joseph Luft)とハリ・インガム(Harrington Ingham)によって考案されました。名前の「ジョハリ」は、両名の名前の頭文字を組み合わせたものです。

特に、組織や教育の場において、円滑なコミュニケーションや自己成長を促す手法として活用されています。

ジョハリの4つの窓の意味と例

このモデルは、自己に関する情報を「自分が知っている/知らない」と「他人が知っている/知らない」の2軸で分類し、以下の4つの領域に分けて表現します。

①開放の窓

開放の窓とは、自分も他人も知っている自分に関する情報を指します。たとえば「明るくて話しやすい」といった性格や、業務スキルなどが該当します。この領域が広がることで、相互理解が進み、信頼関係が築きやすくなります。

開放の窓は、自己開示(自分から情報を共有すること)と、他者からのフィードバックによって広げることが可能です。チームにおいては、円滑なコミュニケーションや協力体制を生む原動力となります。逆にこの領域が狭いと、誤解や不信感を招きやすくなります。

②盲点の窓

盲点の窓とは、自分では気づいていないが、他人からは見えている自分の特徴を示します。英語では「Blind Spot」とも呼ばれます。たとえば、話し方が威圧的であることに自覚がないケースなどが例です。この領域が大きいと、知らず知らずのうちに他人に不快感を与えたり、誤解を生んだりするリスクがあります。

フィードバックを受け取ることで、盲点を開放の窓に移し、自覚と改善につなげることができます。盲点の窓が小さくなると、より客観的な自己理解が可能になり、周囲との関係もスムーズになります。

③秘密の窓

秘密の窓とは、自分は知っているが他人には知られていない情報のことを指します。英語では「Hidden Area」や「Façade」とも表されます。例えば、心配事やコンプレックス、過去の経験などがこれに該当します。この領域が大きいと、周囲からは理解されづらく、孤立感や不安を感じることがあります。

しかし、信頼できる相手に適切な範囲で自己開示することで、共感や支援を得やすくなり、関係性が深まります。秘密の窓を小さくすることで、心理的安全性が高まり、安心して意見を言える環境づくりにもつながります。

④未知の窓

未知の窓とは、自分も他人もまだ気づいていない、自分の潜在的な側面を指します。英語では「Unknown Area」と言い、隠された才能、未経験の感情、ストレス耐性などが含まれる可能性があります。

この領域は、経験や挑戦を通じて少しずつ開かれていきます。たとえば、新たな仕事を任されて初めてリーダーシップに気づくことなどが挙げられます。未知の窓が小さくなることで、自己理解が深まり、自己成長やキャリアの可能性が広がります。逆に未知のままだと、潜在能力を発揮する機会を逃すかもしれません。

ジョハリの窓が効果的な理由

ジョハリの窓が自己理解に効果的な理由は、他者との関係を通じて自分の見えない側面を知ることができる点にあります。

特に「盲点の窓」や「未知の窓」を意識することで、自己認識の精度が高まり、感情や行動の背景にある無自覚なパターンに気づけます。また、自己開示を通じて「開放の窓」が広がると、他者からの共感や信頼を得やすくなり、人間関係が円滑になります。

企業研修でジョハリの窓を導入するメリットは、社員間の相互理解や信頼関係の構築を促進できる点です。例えば、チーム内で自己開示とフィードバックを行うことで、コミュニケーションの質が向上し、協力体制が強化されます。また、管理職層にとっては、自分の盲点を把握し、リーダーシップスタイルを見直すきっかけにもなります。

ジョハリの窓を進める基本的な方法

ジョハリの窓を活用することで、自己理解や他者理解が深まり、人間関係が円滑になります。以下では、ジョハリの窓を進める基本的な方法を3つご紹介します。

紙とペンを用いる

最もシンプルで実践しやすいのが、紙とペンを使ってジョハリの窓を作成する方法です。まず、自分に関する特徴や性格をいくつか書き出し、それを「自分が知っているか」「他人が知っているか」の2軸で分類します。次に、信頼できる他者に自分についてどう感じているかを尋ね、その意見と照らし合わせて4つの窓を埋めていきます。

選択肢を利用する

あらかじめ用意された形容詞リストや性格の特徴を記載した選択肢を使う方法もあります。たとえば「社交的」「冷静」「慎重」などの言葉が並んだリストから、自分が当てはまると思う項目を選び、同じリストを他者にも渡して、自分に該当すると思う特徴を選んでもらいます。この結果を照らし合わせることで、自分と他者の認識のズレを可視化でき、盲点や秘密の窓を明確にできます。

診断アプリを利用する

最近では、ジョハリの窓を簡単に実施できる診断アプリやWebサービスも多数登場しています。アプリを利用すれば、自己評価と他者評価の入力をスムーズに行え、結果が自動でグラフ化・分類されるため、視覚的にもわかりやすく分析できます。さらに、複数の他者からフィードバックを一括で集めることができる点も大きな利点です。

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複数人でジョハリの窓を描くステップと注意点

複数人でジョハリの窓を描くステップと注意点について、下記のようにまとめています。

ステップ

複数人でジョハリの窓を描く際は、自己理解と他者理解を深めるために、一定のステップに沿って進めることが効果的です。以下はその基本的な流れです。

まず、参加者全員に同じ形容詞リスト(例:「誠実」「協調的」「頑固」など)を配布します。各自が「自分に当てはまると思う形容詞」を一定数(通常5~6個)選びます。これが自己評価となり、「開放の窓」や「秘密の窓」を構成する情報になります。

次に、他の参加者がそれぞれ同じリストから「その人に当てはまると思う形容詞」を選びます。これが他者評価となり、「盲点の窓」や「開放の窓」に反映されます。

その後、自分の選んだ形容詞と、他者が選んだ形容詞を照らし合わせ、どの領域に当てはまるか分類します。たとえば、自分も他者も選んだ形容詞は「開放の窓」、自分は選ばなかったが他者が選んだ形容詞は「盲点の窓」となります。

最後に、その結果をもとにグループでフィードバックを共有し合います。このときは、相手の人格を否定しない建設的な姿勢が重要です。相互理解を深めるとともに、自己開示と信頼構築にもつながります。

注意点

・フィードバックは肯定的に伝える
相手の行動や性格に対する意見は、なるべく肯定的な表現で伝えることが大切です。「あなたは○○なところがあるから助かっている」といった前向きな言い方を心がけましょう。否定的なフィードバックは相手を傷つけ、信頼関係を損なう恐れがあります。

・プライバシーと守秘義務を尊重する
セッション中に明かされた個人の内面情報や悩みは、他の場で口外しないことが原則です。参加者全員が安心して自己開示できるよう、守秘義務を事前に共有・確認しておくことが重要です。

・評価は事実ベースで具体的に行う
他者を評価する際は、主観的な印象だけでなく、実際の行動や発言をもとにコメントするよう心がけましょう。「いつも丁寧に説明してくれる」など具体的に述べると、受け取る側も納得しやすくなります。

・他者の意見を受け入れる姿勢を持つ
自分の盲点を指摘されたとき、防衛的にならず、まずは素直に受け止める姿勢が求められます。意見をすぐに否定せず、「そう見えているんだな」と受け入れることで、自己理解の深まりにつながります。

個人でジョハリの窓を描くステップと注意点

個人でジョハリの窓を描くステップと注意点について、下記のようにまとめています。

ステップ

個人でジョハリの窓を描くときは、自分自身を客観的に見つめ直し、自己理解を深める良い機会となります。基本的なステップは以下の通りです。

まず、自分の性格や特徴を表す言葉(例:「親切」「責任感がある」「優柔不断」など)を5~10個ほど書き出します。これは「自己評価」にあたる情報で、「開放の窓」または「秘密の窓」に分類される材料となります。

次に、信頼できる友人や同僚に、自分に当てはまると思う特徴を同様に選んでもらいます。これが「他者評価」となり、「盲点の窓」や「開放の窓」の判断に役立ちます。

その後、自己評価と他者評価を照らし合わせて分類します。両方に共通する特徴は「開放の窓」、自分しか選んでいないものは「秘密の窓」、他人しか選んでいないものは「盲点の窓」、誰も気づいていない可能性のある要素は「未知の窓」となります。

最後に、各領域の広さや傾向を見て、自分が他者とどのように関わっているかを振り返ることで、今後の成長や対人関係に活かすヒントが得られます。

注意点

・自己評価は正直に行う
自分をよく見せようとせず、ありのままの自分を評価することが大切です。理想像ではなく、実際の行動や考え方に基づいて言葉を選ぶことで、正確な「秘密の窓」や「開放の窓」を描くことができます。

・他者からの評価は信頼できる人に依頼する
客観的なフィードバックを得るためには、日頃の自分をよく知る信頼できる人を選ぶことが重要です。複数人に依頼すると、より多面的な視点が得られ、「盲点の窓」の内容も明確になります。

・他者の意見を否定しない
もらったフィードバックが意外だったり、受け入れがたい内容であっても、すぐに否定せず、一度受け止めてみることが大切です。他人の視点を通じてこそ、自分では気づかなかった一面に出会えることがあります。

・結果を成長のきっかけと捉える
ジョハリの窓の結果を「良し悪し」で判断するのではなく、自分を理解し、成長するための手がかりと考えることが大切です。特に盲点や未知の領域は、自己改善や新たな可能性につながるヒントになります。

・定期的に見直す
自己理解は一度きりではなく、経験や環境によって変化していきます。数ヶ月に一度、定期的にジョハリの窓を描き直すことで、自分の成長や人間関係の変化を振り返ることができます。

ジョハリの窓の診断結果の活用方法とは

ジョハリの窓を描いたあとは、その結果をもとに自己分析を行うことが重要です。「開放の窓」に含まれる特徴は、自分の強みとしてすでに他者にも認識されているため、さらに伸ばすことで信頼や評価を高められます。

一方、「盲点の窓」にある特徴は、自覚のない短所や改善点を示しており、他者の視点を受け入れることで行動を見直すきっかけになります。

また、「秘密の窓」では、自分が持つ未活用の強みや不安に気づき、必要に応じて開示することで周囲との関係を深めることも可能です。

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まとめ

ジョハリの窓は、自己理解と他者理解を促すシンプルで効果的なフレームワークです。「開放」「盲点」「秘密」「未知」の4つの領域を通して、自分自身を客観的に見つめ直すことができます。

特に、自己開示と他者からのフィードバックを通じて得られる気づきは、自己成長や良好な人間関係づくりに役立ちます。個人でもグループでも取り組めるこの手法を、日常や職場でぜひ活用してみてください。

執筆者:LM編集部
執筆者:LM編集部
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