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中間管理職の役割や仕事内容は?最適なストレス対策についてもご紹介

中間管理職の成長なくして、組織の成長はありません。そのくらい重要なポジションが中間管理職ですが、上司と部下の板挟みになって苦しんでいる人も少なくありません。中間管理職のプレッシャーに耐えられず、辞めていく人も多いようです。そこで今回は、中間管理職の役割や仕事内容、中間管理職のスキルアップに有効な研修やストレス対策などについて解説していきます。

目次[非表示]

  1. 1.中間管理職(ミドルマネジメント)とは何か
  2. 2.中間管理職の立ち位置と役割
  3. 3.中間管理職の仕事内容とは
  4. 4.中間管理職の実態について
  5. 5.中間管理職が抱える課題
  6. 6.中間管理職は精神的な負担が大きい
  7. 7.中間管理職の最適な育成方法
  8. 8.中間管理職の業務に役立つスキル
  9. 9.中間管理職のスキルアップに有効な研修
  10. 10.中間管理職向けの研修を実施する際のコツ
  11. 11.まとめ

中間管理職(ミドルマネジメント)とは何か

中間管理職とは、現場で業務を遂行する一般社員と経営層の間に位置する管理職のことです。上司でもあり部下でもあるという「中間」のポジションに立つことから中間管理職と呼ばれ、英語では「Middle Management(ミドルマネジメント)」と言われます。一般的な日本企業の役職では、部長および課長が中間管理職に当たります。

中間管理職は、経営層と円滑なコミュニケーションをおこないながら、部下である一般社員をまとめ上げ、組織の目標達成に向けて牽引していくことをミッションとしています。経営層と一般社員の「橋渡し役」としてビジョンや戦略を現場に伝えるだけでなく、部下育成の役割も担います。

中間管理職の立ち位置と役割

組織においてマネジメントを担う人は、大きく3つの階層に分けることができます。会社全体の方針・目標を決定し、経営に責任を負う「トップマネジメント」と、目標達成のために各部署で戦略を推進する「中間管理職(ミドルマネジメント)」、日々の業務を遂行する現場のリーダー役となる「ロワーマネジメント」です。

トップマネジメント(最高経営者層)

トップマネジメントとは、会社全体の方針や目標を決定する層であり、取締役などの役員全般がトップマネジメントに該当します。トップマネジメントは組織の最上位に立ち、組織のビジョンを確立し、ビジョンに基づいた目標や戦略を策定します。

外部環境の変化を察知し、マーケットで競争力を発揮し続けていくために目標や戦略を見直すこともトップマネジメントの重要な役割です。加えて、株主や消費者、従業員などのステークホルダーと信頼関係を築くとともに、コンプライアンスを遵守することで組織の持続的な成長を促進していきます。

ロワーマネジメント(監督者層)

ロワーマネジメントとは、日々の業務を遂行する現場のリーダーのことです。日本企業における役職で言うと、係長や主任などがロワーマネジメントに該当します。

ロワーマネジメントは日常業務の監督をおこないます。日々の業務状況を把握し、必要に応じて課題解決を図りながら目標達成に向けて現場を牽引していきます。上層部への進捗報告や部下へのフィードバックもロワーマネジメントに求められる重要な役割です。ミドルマネジメントは上層部とも下層部とも連携してコミュニケーションを図っていきますが、ロワーマネジメントはどちらかと言うと、部下である下層部との連携がメインになります。

中間管理職の仕事内容とは

中間管理職の仕事内容は多岐にわたります。主な仕事としては、以下のようなことが挙げられます。

・目標・戦略の伝達
中間管理職は経営層とのコミュニケーションによって組織の目標や戦略を理解し、それを自分のチームの部下に伝え、戦略の実行を推進していきます。

・部下の育成
中間管理職は定期的に部下のパフォーマンスを評価し、フィードバックを通して強みや改善点を伝え、部下の成長を促していきます。必要に応じて研修・トレーニングなどを提供することで、スキルの向上を支援します。

・組織文化の醸成
中間管理職は組織内におけるコミュニケーションを促進したり、会社の価値観や行動指針を伝えたりすることで組織文化を形成し、組織全体の共感やモチベーションを高めていきます。

中間管理職の実態について

中間管理職の平均年齢や男女比についてご説明します。

中間管理職の平均年齢は?

厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査」によると、中間管理職の平均年齢は以下のようになっています。

  • 部長級の平均年齢:52.7歳
  • 課長級の平均年齢:48.8歳
  • 係長級の平均年齢:45.4歳
  • 非役職者の平均年齢:41.1歳

なお、男女別では以下のような結果が出ています。

男性
女性
  • 部長級の平均年齢:52.8歳
  • 課長級の平均年齢:48.8歳
  • 係長級の平均年齢:45.3歳
  • 非役職者の平均年齢:41.4歳
  • 部長級の平均年齢:52.1歳
  • 課長級の平均年齢:49.2歳
  • 係長級の平均年齢:45.8歳
  • 非役職者の平均年齢:40.7歳

※参考:令和4年賃金構造基本統計調査 結果の概況|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2022/

中間管理職の男女比は?

厚生労働省の「令和4年度雇用均等基本調査」によると、全国で女性の管理職を有する企業の割合は以下のようになっています。

  • 女性役員を有する企業:28.2%
  • 女性の部長相当職を有する企業:16.2%
  • 女性の課長相当職を有する企業:36.1%
  • 女性の係長相当職を有する企業:38.3%

なお、規模が大きい企業ほど各管理職の女性を有する企業割合が高くなる傾向にあり、5,000人以上の規模では、部長相当職の女性管理職を有する企業が72.2%、課長相当職の女性管理職を有する企業が92.8%、1,000~4,999人規模では、部長相当職の女性管理職を有する企業が43.9%、課長相当職の女性管理職を有する企業が82.6%となっています。
※参考:令和4年度雇用均等基本調査|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/71-r04.html

中間管理職が抱える課題

中間管理職が抱える課題についてご説明します。

多様化・膨大化する業務に対応しきれない

昨今は、ビジネス環境がますます複雑化しています。それにともない、中間管理職の役割も変化しており、ダイバーシティやコンプライアンス、生産性の向上や新規事業の創出など、求められる役割が複雑化・高度化しています。

また、ITテクノロジーの発展が著しい昨今、多くの業務がデジタル化され、大量の情報を瞬時に入手できるようになりました。このことが、一方では業務量の増加を招き、中間管理職に高度な情報処理能力が求められる一因になっています。その結果、キャパシティをオーバーする中間管理職が増え、「仕事に終わりがない」「休めない」「限界だ」という声も聞かれるようになっています。

部下の育成ができない

日本企業で、中間管理職のポジションに就いている人はプレイヤーとして成果を出して昇格した人がほとんどです。昨今は、企業が直面する課題の難易度が高くなっていますが、それに対応できる人は多くはありません。そうなると、「できる人がやるのが手っ取り早い」という判断から、中間管理職がプレイングマネージャーとなって自ら課題解決を図るケースが増えています。部下の育成は中間管理職の重要な役割ですが、中間管理職が自らプレイングをしている限り、いつまで経っても部下は育ちません。

中間管理職は精神的な負担が大きい

中間管理職は、上からの期待に応えながら、下からの要求や不満に対処する必要があります。ある意味、二重の負担・プレッシャーを背負っており、それゆえに大きなストレスを抱えがちです。実際に、ストレス過多からメンタルヘルス不調に陥る中間管理職も少なくありません。中間管理職がメンタルヘルス不調に陥ると、組織全体が機能しなくなるおそれがあります。さらに、メンタルヘルスが悪化するとうつ病を発症する可能性があり、中間管理職の休職・離職につながりかねません。このようなリスクを防ぐためには、中間管理職のメンタルケアが不可欠です。

中間管理職に必要なメンタルケア

中間管理職に対して専門のメンタルケアを提供し、心理的な負担やストレスの軽減・解消を図ることが重要です。心理カウンセリングやストレス管理プログラムなど、専門的なサポートを提供することでメンタルヘルスを良好な状態で維持しやすくなります。

また、柔軟な働き方を導入することもメンタルケアの一環です。フレキシブルな働き方を認め、ワークライフバランスを尊重することで中間管理職のストレスを軽減することができ、メンタルヘルスの向上につながります。

中間管理職の最適な育成方法

上述のとおり、日本企業で中間管理職に登用される人はプレイヤーとして優秀だった人が大半です。しかしながら、プレイヤーと管理職の役割はまったく異なるものであり、どれだけプレイヤーとして有能だった人でも、中間管理職として活躍できる保証はありません。中間管理職になる人が組織のなかで役割を果たせるようにするには、中間管理職に登用する前から然るべき育成をおこなうことが重要です。

中間管理職にふさわしい人材を育成するためには、研修・トレーニングでスキルを高めることが不可欠です。たとえば、コミュニケーションスキルやチームビルディングスキルは、中間管理職に欠かせないスキルです。また、フィードバックも重要です。中間管理職の候補者に対して丁寧なフィードバックをおこなうことで、本人が中間管理職になるために足りないものや課題を自覚できるため、マネジメント面での成長を促すことができます。

中間管理職の業務に役立つスキル

中間管理職の業務に必要なスキルについてご説明します。

マネジメントスキル

中間管理職に不可欠なスキルの一つがマネジメントスキルです。マネジメントスキルとは、組織を目標達成へと導くために必要なスキルであり、戦略立案や意思決定、問題解決や人材管理などが含まれます。中間管理職には、目標を達成するための戦略を策定し、部下をまとめて戦略を実行することが求められます。また、円滑なコミュニケーションや効果的なリソース配分によって、一人ひとりの部下の能力を最大限に引き出すことも重要です

コミュニケーションスキル

中間管理職には、高度なコミュニケーションスキルが求められます。というのも、中間管理職は経営陣や部下だけでなく、他部署やクライアントなど、日常的に多方面とコミュニケーションを図る必要があるからです。関係各所とスムーズに意思疎通を図り、良好な関係性を構築していかなければいけません。相手の話を正しく理解する能力はもちろん、相手にとって分かりやすい伝え方や、相手の感情に配慮した伝え方など、状況に応じたコミュニケーションスキルが求められます。

リーダーシップ

リーダーシップも中間管理職にとって重要なスキルの一つです。リーダーシップと言うと漠然としていますが、端的に言えば、部下をモチベートし、組織の一体感を醸成し、ゴールへと向かわせる力のことです。中間管理職は、経営陣が策定した目標・ビジョンを部下に落とし込み、部下を率いて目標達成を目指します。リーダーシップを備えた中間管理職は、柔軟性を持ちつつも揺るぎない原則に基づいて行動し、組織が困難に直面したときも冷静かつ粘り強く対処し、組織を前に進めることができます。

問題解決力

問題解決力も中間管理職に求められるスキルの一つです。組織運営では、日々様々な問題に直面します。問題解決力に乏しい中間管理職は一時しのぎの対応しかできず、問題を先送りにする傾向が見られます。一方で、問題解決力に優れた中間管理職は、問題を分析し、その原因を的確に捉えることで本質的な解決策を導き出すことができます。目の前の問題を解決すると同時に、将来問題が起きないようにする予防策も講じることができるため、安定的な組織運営が可能になります。

情報収集力

中間管理職として機能するためには、情報収集力を高めることも重要です。中間管理職は、自分が受け持っている部署・チームの意思決定をおこないますが、的確な意思決定をするためには正確な情報が不可欠です。日頃から外部環境の変化や業界の動向、経営状況など多方面の情報収集に努め、その情報をもとに意思決定をしなければいけません。情報収集力に優れた中間管理職なら、的確な意思決定によって正しい方向へとチームを導くことができるでしょう。

リスク管理能力

リスク管理能力も中間管理職にとって大事なスキルの一つです。昨今は環境変化が激しく、組織は様々なリスクにさらされる時代になっています。中間管理職はこのようなリスクを正確に評価し、対策を講じることで組織を守っていかなければいけません。もちろん、リスクが顕在化したときには、柔軟かつ迅速にリスクに対処する必要があります。中間管理職のリスク管理能力は、安定的な組織運営の基盤になるものだと言えるでしょう。

中間管理職のスキルアップに有効な研修

中間管理職のスキルアップに有効な研修についてご説明します。

コーチング研修

コーチングとは、部下の自主性を促し、能力や可能性を最大限に引き出しながら、目標達成に向けてモチベートする手法のことです。部下の育成を担う中間管理職は、コーチングスキルを習得するに越したことはありません。

コーチング研修を受講することで、効果的に部下の成長を支援できるようになります。コーチングによって部下の成長が促され、部下が自ら答えを導き出せるようになれば、組織全体の課題解決や生産性向上につながるでしょう。

チームビルディング研修

チームビルディングとは、チームに属するメンバーの能力・スキルを引き出すとともに、メンバー同士の協力を生み出すことで組織のパフォーマンスを高める手法のことです。成果を出せるチームづくりができるかどうかは、中間管理職のチームビルディングスキルにかかっていると言っても過言ではありません。

チームビルディング研修を受講することで、メンバー間の関係性を強化でき、効果的なコミュニケーションを生み出せるようになります。その結果、チーム全体のモチベーションや協力・連携が強化され、生産性の向上やイノベーションの創出を促すことができます。

ロジカルシンキング研修

ロジカルシンキングとは文字どおり、論理的思考のことです。部署・チームにおける意思決定を担う中間管理職にとって、ロジカルシンキングスキルは非常に重要です。

ロジカルシンキング研修は、論理的思考のコツを習得することで、意思決定や問題解決の力を向上させることを目的としています。ロジカルシンキング研修を受講することで、複雑な状況においても本質を見極める力が身に付き、的確な戦略や解決策を立案できるようになります。

中間管理職向けの研修を実施する際のコツ

中間管理職向けの研修を実施する際のコツについてご説明します。

社内の中間管理職の課題を把握する

中間管理職向けの研修を効果的なものにするためには、社内の中間管理職の課題を把握することが重要です。中間管理職が抱えている課題に合わせて研修プログラムをカスタマイズすることで、より気付きの多い研修にすることができます。また、個々の課題に即した研修は受講者の主体的な学びを促す効果も期待できます。研修を受講した中間管理職は、様々な課題に対処するスキルを身に付け、現場での実践に活かすことができるでしょう。

フォローアップの仕組みを構築する

中間管理職向けの研修を実施する際には、フォローアップの仕組みを構築することも重要です。研修を「やりっぱなし」で終わらせないためには、受講者が学んだスキル・知識を実践できるようにするフォローアップが欠かせません。フォローアップでは、研修の振り返りや個別の面談などを通して受講者の進捗や課題を把握し、必要なサポートを提供します。これにより、研修で学んだスキル・知識の活用を促進することができます。

研修受講者のフィードバックを収集する

中間管理職向けの研修を実施したら、受講者のフィードバックを収集するようにしてください。受講者からの感想や意見を収集することで、研修内容の理解度や業務への適用度を把握することが可能です。受講者がどれだけ理解し、どれだけ実践に活かせたかを知ることで研修プログラムの効果を評価しましょう。そこから、研修のクオリティを向上させるためのポイントを見いだし、次回以降の研修を、より実践的で満足度の高いものへとブラッシュアップしていくことが大切です。

まとめ

中間管理職は経営層と現場の間に立ち、組織を目標達成へと導いていく重要なポジションです。彼ら・彼女らの育成は、企業の成長・成功に欠かせない必須の条件だと言えます。ぜひ中間管理職の育成に力を入れ、持続的な組織力向上を図っていきましょう。

執筆者:LM編集部
執筆者:LM編集部
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