
エンゲージメントサーベイの費用はいくら?実施方法ごとのメリットや相場を解説
エンゲージメントサーベイを導入する際、慎重に検討しなければならないのが「どのくらい費用がかかるのか」ということです。サーベイの実施方法によって、コストや運用負担は大きく変わってきます。導入にあたっては、初期費用だけでなく、運用コストや社内工数も含めて判断することが重要です。本記事では、エンゲージメントサーベイの概要、実施方法ごとのメリット・デメリット、具体的な費用相場などについて解説します。
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そもそもエンゲージメントサーベイとは
エンゲージメントサーベイとは、従業員と企業との関係性(エンゲージメント)を定量的に可視化する調査です。主にアンケート形式で、仕事のやりがいや組織への愛着、上司・同僚との関係性、成長実感などを聞き、従業員の意識や組織への貢献意欲を測定します。
一般的な従業員満足度調査(ES調査)とは異なり、従業員と企業とのつながりの強さを把握できるのが、エンゲージメントサーベイの特徴です。
エンゲージメントサーベイの結果は集計・分析され、離職防止や生産性向上、組織改善施策の立案などに活用されます。昨今注目を集めている「人的資本経営」を推進するうえで欠かせない調査だと言えます。
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エンゲージメントサーベイとは?実施する目的やメリット、具体的な質問事項を解説
エンゲージメントサーベイの実施方法
エンゲージメントサーベイの実施方法は、大きく「自社で実施する方法」「専門会社に委託する方法」「エンゲージメントサーベイツールを導入する方法」の3つに分けられます。それぞれの特徴やメリット・デメリットについて解説します。
①自社で実施する
自社で実施する場合は、エンゲージメントサーベイの設問の設計からアンケートの配布・回収、集計・分析、レポート作成まで、すべて社内で行います。
まず、調査目的とKPIを明確にしたうえで、エンゲージメント指標に基づいた設問を設計します。次にWebフォームや紙媒体などを使って、従業員にアンケートを配布し、回答してもらいます。データを回収したら、それを分析・評価し、組織の課題を抽出して具体的な改善施策へと落とし込みます。
メリット
●コストを抑えやすい
外部委託費やツール利用料などは発生しません。他の方法に比べコストを抑えられるため、小規模から試験的に始めたい場合に向いています。
●自由度が高い
自社の経営課題や組織風土に合わせて、設問内容や実施頻度を柔軟に設計できます。意思決定も社内で完結するため、迅速に改善サイクルを回せます。
デメリット
●専門知識が不足しやすい
社内に、エンゲージメントサーベイの設問設計や統計的分析の知見がない場合、正確な課題抽出や効果的な施策立案が難しくなる可能性があります。
●人事部門・担当者の負担が大きい
サーベイの設計から集計・分析まで、すべて自社で行うため、人事部門・担当者の負担が大きくなります。継続的に実施する場合、リソース不足がボトルネックになる可能性があります。
向いている企業は?
●小〜中規模で社内運用できる企業
従業員数が比較的少なく、部門間の調整や意思決定がスムーズに行える企業に適した方法だと言えます。
●人事企画・分析を社内で完結できる企業
社内に設問設計やデータ分析の知見・ノウハウがあり、エンゲージメントサーベイの結果を具体的な施策へ落とし込める体制が整っている企業にも適しています。
②専門会社に委託する
エンゲージメントサーベイの設計からデータ分析、改善提案まで、一連のプロセスを外部の専門会社に委託する方法です。
専門会社へ委託すれば、エンゲージメントサーベイの目的や自社の課題に応じた適切な設問設計ができ、分析結果をもとにした改善施策の提案を受けられます。一方で、他の方法に比べて費用負担が増える傾向があります。
メリット
●専門性の高い設計・分析ができる
エンゲージメント領域に精通した専門家が設問設計やデータ分析を行うため、得られるデータの信頼性や分析の精度が高まります。
●社内工数を大幅に削減できる
エンゲージメントサーベイの一連のプロセスを専門会社に任せられるため、人事部門の負担を大幅に軽減できます。担当者は、改善施策の実行などにリソースを集中させることができます。
デメリット
●コストの負担が大きくなりやすい
専門会社に委託すると、コンサルティング費用などが発生します。費用は会社によって差があるものの、他の方法と比べてコストの負担は大きくなる傾向があります。
●自社理解に時間がかかることがある
外部の専門会社が自社の組織風土や現場の状況を把握するためには、一定の時間が必要になります。
向いている企業は?
●高精度な分析・提案を求める企業
本格的に組織変革に取り組みたい企業や、専門的なデータ分析・改善提案を求める企業に適しています。
●社内リソースが不足している企業
エンゲージメントサーベイの設問設計やデータ分析に対応する余裕がないなど、社内リソースが限られている企業にも向いています。
③エンゲージメントサーベイツールを導入する
エンゲージメントサーベイツールとは、サーベイのプロセスを効率化できるクラウド型のシステムです。クラウド上でアンケートの配信、回答データの集計・分析、組織状態の可視化などを行えるのが特徴です。
自社の課題やビジネス特性などに合わせて、カスタマイズできるツールもあります。近年は、人的資本経営への関心の高まりや離職防止の重要性を背景に、エンゲージメントサーベイツールに注目が集まっており、大企業だけでなく中堅企業、中小企業においても導入が進んでいます。
エンゲージメントサーベイツールは、自社で実施する方法に比べると、分析の効率性や再現性を高められます。また、専門会社に委託する方法に比べると、コストの負担を抑えて運用できます。
メリット
●データの集計・分析を効率化できる
サーベイの回答データはツールによって自動的に集計・分析されます。効率化を図りながら、部署別・役職別・属性別など多角的な分析も可能です。
●専門性とコストのバランスが良い
専門家が監修した設問テンプレートや分析ロジックを活用できるため、自社で行うよりも精度の高い調査を、外部委託するよりも安価なコストで実施できます。
デメリット
●継続的にコストが発生する
エンゲージメントサーベイツールを導入すると、初期費用のほか、利用人数に応じた月額料金が発生します。
●カスタマイズに制限がある場合がある
設問形式や分析手法は、エンゲージメントサーベイツールの設計思想に依存します。そのため、ツールによっては細かなカスタマイズができない場合があります。
向いている企業は?
●継続的にエンゲージメントをモニタリングしたい企業
年1回の調査にとどまらず、こまめにサーベイを実施して組織状態をモニタリングしながら、PDCAを回したい企業に適しています。
●費用対効果を重視する企業
すべてを自社で実施するのは負担が大きい一方で、全面的に外部委託するほどのコストをかけられない企業に向いています。
エンゲージメントサーベイの実施方法ごとの費用相場
エンゲージメントサーベイは、実施方法によって費用が大きく変わってきます。「自社で実施する場合」「専門会社に委託する場合」「エンゲージメントサーベイツールを導入する場合」の3つに分けて費用相場をご紹介します。
自社で実施する場合の費用相場・目安
自社でエンゲージメントサーベイを実施する場合は、外部への委託費やツール利用料は発生しません。3つの方法のなかではもっとも低コストだと言えますが、実施・運用にかかる人件費はしっかりと試算しておかなければいけません。
●主な費用と変動要素
最大のコストは、設問設計やアンケートの配布・回収、データの集計・分析などにかかる社内人件費です。サーベイを紙で実施する場合は、印刷費などのコストに加え、回収・集計の手間が発生します。外部のアンケートツールを利用すれば手間は削減できますが、通常は利用料がかかります。
●費用相場
エンゲージメントサーベイの実施頻度によって変わってきますが、年間で数十万円〜100万円程度の人件費は見込んでおいたほうが良いでしょう。サーベイの実施頻度が多い場合、従業員数が多い場合、詳細な分析を行う場合などは、人件費の負担も大きくなります。
エンゲージメントサーベイを自社で実施する方法は、初期費用を抑えられるため、比較的容易に導入できるかもしれません。ただし、継続的な運用を前提とするのであれば、社内体制の整備やリソースの確保が不可欠です。
専門会社に委託する場合の費用相場・目安
専門会社にエンゲージメントサーベイを委託する場合、費用は高額になる傾向があります。
●主な費用と変動要素
主な費用として、調査設計費やアンケート実施費、データ分析費、レポート作成費、コンサルティング費などが発生します。これらの費用は、調査対象人数や設問数、分析の深さや改善提案の範囲などによって変わってきます。
●費用相場
年間で100万円〜数百万円程度が目安になります。大規模な調査・コンサルティングを委託する場合は、さらに高額になる可能性があります。
エンゲージメントサーベイツールを導入する場合の費用相場・目安
エンゲージメントサーベイツールを導入する場合、通常は初期費用と月額費用が発生します。
●主な費用と変動要素
初期費用は、アカウント発行や環境設定、導入支援の有無などによって変動します。月額費用は、主に利用人数によって決まります。その他、高度な分析機能やコンサルティング支援サービスを付ける場合は費用が高くなります。
●費用相場
初期費用は、無料~20万円程度が目安になります。月額費用は、利用人数一人(1アカウント)あたり300〜1,500円前後が相場です。
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まとめ
エンゲージメントサーベイの費用は、自社で実施する場合、専門会社に委託する場合、エンゲージメントサーベイツールを導入する場合で大きな差があります。どの方法でエンゲージメントサーベイを実施すべきかは、企業が何を重視するかによって変わってきます。
自社の目的や予算、運用体制を整理したうえで、最適な方法を選択することが重要です。自社に合った形でエンゲージメントサーベイを導入し、組織改善に活用していきましょう。





