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エンゲージメントサーベイの調査項目とは?具体的な質問例や運用に関するコツを解説

人的資本経営を推進する企業が増えるなか、企業価値を左右する重要指標として注目を集めているのが「エンゲージメント」です。生産性低下や離職率上昇の背景に、エンゲージメントの低下が潜んでいるケースも少なくありません。

「エンゲージメントサーベイ」は、組織と従業員の関係性を客観的に把握し、改善へと役立てるための調査です。本記事では、エンゲージメントサーベイの代表的な調査項目を整理するとともに、設計・運用におけるポイントについて解説します。

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目次[非表示]

  1. 1.そもそもエンゲージメントサーベイとは
  2. 2.エンゲージメントサーベイの調査項目ごとの質問例
  3. 3.エンゲージメントサーベイの調査項目ごとの質問や運用に関するポイント
  4. 4.組織改革のことならモチベーションクラウド
  5. 5.まとめ

そもそもエンゲージメントサーベイとは

エンゲージメントサーベイとは、組織と従業員との結びつきの強さを定量的に測定する調査です。理念・ビジョンへの共感度、組織への貢献意欲、上司・同僚・チームとの信頼関係、成長実感などを測定し、組織の状態を客観的に把握します。

エンゲージメントサーベイと混同されがちなのが、従業員満足度調査(ES調査)です。従業員満足度調査は、主に給与や福利厚生、労働環境など「会社から与えられるもの」に対する評価を把握するために行われます。

一方、エンゲージメントサーベイは、「従業員と会社との心理的な結びつき度合い」や「従業員の会社に対する貢献意欲」を測定するものです。エンゲージメントサーベイによるデータを蓄積・分析することで、人事施策や組織開発の優先順位を明確にすることができます。

▼関連リンク
エンゲージメントサーベイとは?実施する目的やメリット、具体的な質問事項を解説

エンゲージメントサーベイの調査項目ごとの質問例

エンゲージメントサーベイを効果的に活用するためには、目的に沿って調査項目を設計することが重要です。エンゲージメントサーベイの代表的な8つの調査項目や具体的な質問例を見ていきましょう。

経営理念・ビジョンへの共感度

従業員が企業の理念・ビジョンをどれだけ正しく理解しているか、自身の価値観と照らし合わせたうえでどれだけ共感しているかを測る調査項目です。理念・ビジョンへの共感は、日々の業務における意思決定や行動選択に影響を与え、主体的な行動や組織への長期的コミットメントの基盤となります。

【質問例】
・会社の理念・ビジョンに共感している
・経営方針や戦略は明確に示されている
・経営陣の意思決定を信頼している
・会社の将来ビジョンに期待を持っている

組織への信頼・帰属意識

従業員の組織に対する信頼度や、自らを組織の一員として誇りを持っているかを測る調査項目です。組織への信頼と帰属意識は、離職防止や自発的貢献行動の基盤となります。組織との関係構築の度合いを把握することで、定着率向上やエンゲージメント強化につなげることができます。

【質問例】
・この会社で働くことに誇りを持っている
・自分は組織の重要な一員であると感じる
・会社は従業員を大切にしていると感じる
・この会社で長く働き続けたいと思う

仕事の意義・やりがい

従業員が自身の仕事にどれだけ意義や価値を感じているかを測定する調査項目です。仕事へのやりがいは、主体性や挑戦意欲を高め、生産性や創造性の向上につながります。業務内容と個人の価値観がどれだけ結びついているかを把握することで、モチベーション向上や配置・育成施策の改善に活かすことができます。

【質問例】
・現在の仕事にやりがいを感じている
・自分の仕事は社会や顧客に価値を提供していると感じる
・自分の強みを仕事で発揮できている
・仕事を通じて達成感を得られている

上司との関係性・マネジメント評価

上司との信頼関係やマネジメントの質を測る調査項目です。上司の関わり方は、部下のモチベーションや成果創出に大きな影響を与えます。適切なフィードバックや支援が行われているかを把握することで、マネジメントの課題を明確にでき、組織力向上や離職防止につなげることができます。

【質問例】
・上司は自分の意見や提案を尊重している
・上司から適切なフィードバックを受けている
・上司は目標や期待役割を明確に示している
・困ったときに上司へ相談しやすい

チームワーク・職場の人間関係

チーム内の協力関係や、職場における人間関係の質を測る調査項目です。良好な人間関係は職場の心理的安全性を高め、情報共有や相互支援を促進し、成果創出の土台となります。対人関係上のストレスや連携不足の有無を把握することで、組織風土の改善や生産性向上につなげることができます。

【質問例】
・チームメンバーと良好な関係を築けている
・職場では互いに尊重し合う風土がある
・困ったときに同僚へ相談しやすい
・チーム内で円滑に情報共有ができている

評価・報酬の納得感・公平性

人事評価や報酬制度に対する従業員の納得感や、公平性の認識を測る調査項目です。評価の透明性や処遇の公正さは、従業員のモチベーションや組織への信頼に直結します。不公平感が強い場合、エンゲージメントの低下や離職の要因になるため、制度の見直しが必要です。

【質問例】
・自分の成果は公正に評価されていると感じる
・評価基準は明確に示されている
・評価結果について十分な説明を受けている
・報酬は自身の役割や成果に見合っている

成長機会・キャリア支援

従業員が成長実感を持ち、将来のキャリアを描けているかを測る調査項目です。成長機会の提供やキャリア支援の取り組みは、エンゲージメントや中長期的な定着率に影響します。育成環境やキャリアパスの明確さを把握することで、人材開発施策や配置戦略の改善につなげることができます。

【質問例】
・仕事を通じて自身の成長を実感している
・必要なスキルを習得する機会がある
・上司はキャリア形成を支援している
・新たな挑戦の機会が提供されている

業務環境・リソースの充足度

従業員が成果を上げるために必要な人員・設備・情報・時間などの業務環境が整っているかどうかを測る調査項目です。リソース不足や過度な業務負荷は、エンゲージメントや生産性の低下を招く要因となります。業務遂行上の障壁を可視化することで、働きやすい環境整備や業務改善施策につなげることができます。

【質問例】
・業務に必要な設備やツールが整っている
・必要な情報が適切に共有されている
・業務量は適切にコントロールされている
・成果を出すための十分な時間が確保できている

エンゲージメントサーベイの調査項目ごとの質問や運用に関するポイント

エンゲージメントサーベイを効果的なものにするためには、適切な質問設計と運用方法が重要になります。設問の作り方や実施頻度など、エンゲージメントサーベイの実効性を高めるポイントについて解説します。

①わかりやすい質問文にする

エンゲージメントサーベイを実施する際は、回答者が直感的に答えられる具体的な質問文を用意することが重要です。抽象的な表現や複数の論点を含む設問は、解釈のズレを生み、データの信頼性や分析精度を低下させます。

たとえば、「職場環境に満足していますか?」といった包括的な質問では、評価・人間関係・設備など何を指すのかが曖昧です。一方、「業務に必要な情報は適切に共有されていますか?」のように対象を限定すると、課題の特定が容易になります。

また、「評価や育成は適切ですか?」といった二重質問は避け、「評価基準は明確に示されていますか?」「成長機会は十分に提供されていますか?」というように設問を分けることも重要です。質問文の明確さが、信頼性の高いデータ収集と実効性ある施策立案につながります。

②負担にならない質問数にする

エンゲージメントサーベイでは、「質問数」が回答率やデータの質を左右します。設問が多いと回答時間が長くなり、従業員の負担が増加します。その結果、後半は集中力が低下し、形式的な回答になるおそれがあります。

具体的には、質問数が50問以上になると回答負担が大きくなり、回答精度の低下が懸念されます。回答の信頼性を保つためには、重要項目に絞って20〜30問程度の設計にする、あるいは月に1回、5〜10問程度のパルスサーベイを実施することをおすすめします。

目的を明確にし、「今、把握すべきテーマ」に集中することで、従業員の負担を抑えながら継続的なモニタリング・データ収集が可能になります。

③目的に沿った質問にする

エンゲージメントサーベイは、目的を明確にしたうえで質問を設定することが重要です。目的が曖昧な状態で汎用的な設問を並べても、具体的な改善策に結びつきません。

たとえば、「若手社員の離職防止」を目的としてサーベイを実施するのであれば、「仕事を通じて成長を実感できているか」「上司はキャリア形成を支援しているか」「将来のキャリアパスが明確か」といった設問を用意すべきです。

「管理職のマネジメント力向上」を目的とするのであれば、「目標や期待役割は明確に示されているか」「上司から適切なフィードバックを受けているか」といった設問が必要です。このように目的と設問内容を明確に紐づけることで、分析結果を具体的な施策に反映しやすくなります。

④定期的・継続的に実施する

エンゲージメントは、組織環境や人事施策、マネジメントの変化などによって常に変動するものです。そうである以上、エンゲージメントサーベイを単発で実施しても、組織の状態や変化を正確に把握することはできません。定期的かつ継続的に実施することで、数値の推移から課題の兆候や施策の効果を客観的に把握・検証できるのです。

たとえば、年に1回の「センサスサーベイ」で全社課題を網羅的に把握したうえで、毎月あるいは四半期ごとの「パルスサーベイ」で重点項目を定点観測するのは効果的な方法です。

センサスサーベイは設問数が多く、組織全体の状態を包括的に把握する調査です。網羅性が高く、中長期的な課題抽出に適しています。一方、パルスサーベイは少数の設問で実施する簡易調査です。特定の課題・テーマの変化を迅速に把握できるのが特徴です。

⑤調査結果を共有・フィードバックする

エンゲージメントサーベイを実施したら、従業員に結果を共有・フィードバックすることが重要です。

たとえば、全社のサーベイ結果を経営メッセージとともに公表し、自社の強みや優先課題を明確に示すことで、従業員の納得感が高まります。部署別の結果を管理職に共有し、部署単位で改善策を議論するのも効果的です。

もし「評価制度の透明性が低い」という結果が出たのであれば、評価基準の説明会を実施するなど、具体的なアクションが求められます。

このように、エンゲージメントサーベイの結果を開示し、改善プロセスを共有する姿勢が、従業員の信頼醸成やエンゲージメント向上につながります。

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まとめ

エンゲージメントサーベイは、単なる意識調査ではありません。組織の状態を可視化し、経営課題の本質を把握するための重要なマネジメントツールです。近年は、人的資本経営への関心の高まりを背景に、エンゲージメントサーベイを導入する企業が増えています。

しかしその一方で、調査を実施して結果を確認するだけで終わり、具体的な改善施策につながっていないケースも少なくありません。調査を「やりっぱなし」にせず、継続的にデータを蓄積・分析し、組織改善の施策へと反映していくことが重要です。こうした取り組みを積み重ねることで、エンゲージメントの向上と組織力の強化、さらには企業価値の向上につながります。

執筆者:LM編集部
執筆者:LM編集部
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