株式会社リンクアンドモチベーション(本社:東京都中央区、代表:小笹芳央、証券コード:2170、以下当社)の研究機関であるモチベーションエンジニアリング研究所は、「Z世代へ求められるマネジメント」に関する調査を行いましたので、結果を報告いたします。
調査及び結果の概要
近年、競争環境の激化や労働市場における流動性の高まり、人的資本経営・開示の流れなど、企業を取り巻く環境は大きく変化しています。そのため、マネジャーは目標達成に加えて、メンバーのリテンション、多様な働き方への理解と対応など、様々な役割が求められるようになりました。またマネジメント対象の部下も変化しており、SNSネイティブで、自分らしさや効率性などを重視するZ世代と呼ばれる世代が増えています。そこでこの度、当社が提供している自己特性診断サーベイとマネジメントサーベイの結果を用い、就職活動生の傾向とマネジャーへの評価、それぞれの変化について調査しました。
結果、Z世代の就職活動生は、それ以前の世代と比べて、論理的思考力や周囲と上手く協調していく力に長けている一方で、先行きが見えない中での行動力や意見を貫く力が弱いことが明らかになりました。しかし、そのような部下に対して、現在のマネジャーは指示・管理だけでなく、成長支援や意欲喚起も行っていることが分かりました。
そのためZ世代のマネジメントにおいては、自発的な意志発揮を期待し、これまでのような多様な価値観に寄り添うマネジメントだけではなく、メンバーの意志を引き出す環境創りが求められると考えられます。
研究結果の詳細は下記ページよりご確認ください。
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発行責任者のコメント
今回の調査では、当社が蓄積している就職活動生向けの自己特性診断サーベイと管理職向けのマネジメントサーベイのデータから、Z世代に求められるマネジメントについて考察しました。
調査結果から、Z世代のマネジメントには、”多様な価値観への寄り添い”だけではなく、”意思を引き出す環境創り”が求められるのではないかと考えられます。一般的にZ世代のマネジメントにおいては、個性や意見・意思を受容することが重要と言われますが、それらが自然と出てくるのを待つだけではなく、マネジメント側が積極的に引き出していく必要があるということです。多様性を束ねる軸、いわば会社が何を大切に考えていて、どの方向に進もうとしているのか、メンバーに何を期待しているのかを示すことや、メンバーが周囲を信頼して発言できるような心理的安全性を確保することが重要となってくると考えられます。
サービスの進化やイノベーションのサイクルが早まる現代だからこそ、従業員の多様な個性や意見・意思を新たな企業価値に繋げていくマネジメントが求められるのではないでしょうか。
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