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【後編】ベストモチベーションカンパニーアワード2022(大手)レポート 東京海上日動火災保険株式会社 活力あふれる人材と組織が保険会社としての価値を生み出す源泉になる

「ベストモチベーションカンパニーアワード」は、リンクアンドモチベーションが毎年開催している、エンゲージメントスコア(社員の会社に対する共感度合いを表す指数)が高い企業を表彰するイベントです。

2022年度も「大手企業部門」「中堅・成長ベンチャー部門」の2部門制で表彰をおこないました。今年度、「大手企業部門」受賞企業のなかでも、特にエンゲージメントスコアが高く、かつこれまでのスコアの変化度合いが大きい2社をゲストにお招きしてトークセッションを開催。SBCメディカルグループから人事部長の峠ヶかおり氏と、東京海上日動火災保険株式会社から人事企画部長の守山聡氏にご登壇いただき、「モチベーションカンパニーづくりの秘訣とは」をテーマにお話しいただきました。

【イベント実施日】
2022年3月10日

【スピーカー】
・SBCメディカルグループ 人事部長 峠ヶ かおり氏
・東京海上日動火災保険株式会社 人事企画部長 守山 聡氏
・株式会社リンクアンドモチベーション 代表取締役社長 坂下 英樹

【モデレーター】
・株式会社リンクアンドモチベーション 近藤 俊弥

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保険事業では「人」が最重要の資本である

リンクアンドモチベーション 近藤:はじめに、ご登壇いただく東京海上日動火災保険様より簡単に会社紹介をいただければと思います。守山様、お願いします。

東京海上日動火災保険 守山氏:私どもは、日本初の保険会社である東京海上保険会社として1879年に創業した会社です。昨年のNHKの大河ドラマ「青天を衝け」の主人公であった渋沢栄一翁が創業に深く関与しております。長らく日本国内で損害保険をお客様にご提供してまいりましたが、現在はグループ全体としてグローバル展開を進めており、世界46の国・地域で損害保険を中心とした事業展開をおこなっています。

リンクアンドモチベーション 近藤:では、モチベーションクラウドを導入した背景、ないしはエンゲージメントに注力し始めたきっかけをお伺いできますでしょうか。

東京海上日動火災保険 守山氏:私どもが取り扱っている保険という商品は形のないもので、保険事業は俗に「ピープルズビジネス」とも呼ばれています。つまり、活力あふれる人材と組織が、保険会社としての価値を生み出す源泉であり、まさに人が最重要の資本であると考えています。昨今、事業環境の変化が加速しており、先が見通せない時代と言われますが、我々保険会社が扱うリスクに関しても「何がリスクになるのか?」が分かりにくい時代になっています。

このような環境において、引き続き世の中から必要とされ、成長し続けていくためには、やはり人材面で様々な「個」を生かせる企業でなければいけません。様々な知や経験を持つ人材を育て、その人材を生かしていく経営が重要だと考えています。一方で、社員の価値観はますます多様化しており、足元ではリモートワークが一気に拡大しました。これによって、マネジメントの難度が非常に上がっているという状況もあります。

弊社は、従来から独自の従業員意識調査をおこなっていましたが、そこで出た結果が世の中的にどのあたりの水準にあるのかが分からないという課題がありました。また、「そもそも、調査項目は的を射ているのか?」「本当に対処すべきポイントを把握できているのか?」といった疑問も感じていました。

当然、現場のマネジャーの力量・経験も大事ですが、それだけに依存せず、俯瞰的に組織状態を把握し、実効性を持って改善活動を続けていける仕組みが欲しいと考えており、そのために最適だったのがモチベーションクラウドだったというわけです。

各組織が主体的に改善活動を続けられる「自律的なループ」をつくる

リンクアンドモチベーション 近藤:では、本題に入っていきたいと思います。エンゲージメント向上に向けた取り組みについて、ご紹介いただけますでしょうか。

東京海上日動火災保険 守山氏:弊社は日本国内に200以上の拠点を設けており、1,000以上の組織と、1万7,000名を超える社員を抱えています。非常に巨大な企業組織であるわけですが、つぶさに見ると、組織の特性はそれぞれ異なり、多様なメンバーが働いています。それぞれの状況を踏まえて、ブロックや部店などの各現場が自走できる仕組みを整えることが必要でした。

そこで、エンゲージメントサーベイを導入したわけですが、本社のお仕着せでやっていても意味はありません。やはり、現場が自らサーベイの結果を受け止め、主体的に改善活動を続けていくような、自律的なループをつくることが非常に重要だと考えていました。そのために、全国一律にやり方を押し付けるのではなく、本社から目的をしっかり伝えて現場に腹落ちさせることを心がけました。

導入初年度は全国20以上のブロックを対象に個別の説明会を実施し、「なぜこの取り組みをおこなう必要があるのか?」という目的を伝えました。さらに、リンクアンドモチベーションさんにご協力いただき、サーベイの結果が出た後の方法論や、フォーカスサーベイも含めてその後のアクションなども丁寧に説明してもらいました。これをおこなったおかげで、導入初年度から一定程度は、当初の目的に照らした改善活動が進んだのではないかと考えています。

現場の主体性を育みつつ、エンゲージメントが低い組織には個別に介入

リンクアンドモチベーション 近藤:ちょっと偉そうな言い方かもしれませんが、非常に主体性の高い組織だなというふうに感じました。このあたりのポイントを、守山様はどのように考えていますか。

東京海上日動火災保険 守山氏:我々人事部門が部店長や現場と話をするときも、「エンゲージメントスコアが上がった、下がった」といった話が出てくるのが普通のことになってきました。言い続けることで定着してきたかなと思っています。過剰干渉になってもいけませんし、放任主義でもいけません。塩梅は非常に難しいのですが、エンゲージメント向上に向けた主体的なループづくりは意識して取り組んできたつもりです。

リンクアンドモチベーション 近藤:ありがとうございます。主体性を育みつつ離さないように、対応の力加減を変えていらっしゃるということですね。

東京海上日動火災保険 守山氏:おっしゃるとおりです。エンゲージメントスコアを見て対策が必要な組織には、介入していきます。主体性に任せるというより、上位者にコミットさせたり、本社がモニタリングしたりしながら改善の進捗を見ていきます。

具体的には、エンゲージメント・レーティングがCCC以下の組織は対策が必要だということで、たとえばアクションプランの策定を求めたり、フォーカスサーベイを求めたりしています。また、特にエンゲージメントスコアの低い組織については、人事部門が個別に組織開発のアプローチをしていくことも試行し始めている状況です。


1万7,000名の人材を活用し尽くすことが競争力になる

リンクアンドモチベーション 坂下:質問をよろしいでしょうか。これまで、独自の従業員意識調査をされており、世の中的にどのくらいの水準にあるのかを知りたかったというお話がありましたが、実際に導入して相対的に見たとき、自社との違いとして見えてきたところはありましたか。

東京海上日動火災保険 守山氏:課題として見えたポイントに関しては、以前におこなっていた調査で「ここが課題なんだろうな」と推測していたポイントとあまり変わりませんでした。ですが、モチベーションクラウドの場合はエビデンスに裏打ちされた結果が細かい項目に分かれて出てきますので、そこは非常に大きいなと感じています。

今までは何となく手探りで、「こうだろうな」というようにぼんやりとしか組織状態を把握できていませんでしたが、モチベーションクラウドは科学的な根拠に基づいて結果が出てくるので、マネジャーも組織状態を確度高く把握することができます。ですから、改善施策を講じる際も、彼らが効率的にストライクを投げることができるんです。

リンクアンドモチベーション 坂下:ありがとうございます。もう一つ質問させていただきたいのですが、御社のように業界のリーディングカンパニーになってくると、海外の投資家からも人的資本の開示の要請があるのかなと思います。大手企業の場合、状況を良くしてから開示しようといった考えもありそうですが、御社の場合は果敢に自ら挑戦していらっしゃいます。なぜ、このようなチャレンジができるのか、ポイントがあれば教えていただきたいなと思います。

東京海上日動火災保険 守山氏:やはり、事業環境の変化が非常に大きいと考えています。保険って極端な話、紙と鉛筆があればできるビジネスですから、いつディスラプションが起きてもおかしくありません。そういった危機感は大きいですね。

冒頭でも申し上げたとおり、保険事業で競争力を発揮するのはやはり人材の質なんです。せっかく1万7,000人もの人材がいますので、この貴重なリソースを活用し尽くしていかないと意味がありません。そのためには、やりがいや働きがいも含めて社員の状態を的確に把握して、組織状態を改善し続けていかなければいけないと思っています。

個のパワーを引き出し、最高のパフォーマンスを発揮する組織を

リンクアンドモチベーション 近藤:最後の質問になりますが、今後の展望と、そこに向けた組織的なテーマについてお伺いしたいと思います。

東京海上日動火災保険 守山氏:私どもの創業時からの究極の目的は、お客様や地域社会の「いざ」をお支えして、お守りすることです。これは今後も変わることはありませんので、この目的を起点にして、時代とともに変化する様々な社会課題に対応し、社会から必要とされる存在であり続けたいと考えています。

繰り返しになりますが、弊社のビジネスである保険事業は、人と、人のつくり上げる信頼がすべての競争力の源泉です。ですから、すべての社員が成長し続ける会社を目指したいと思っています。大きな方向性は一つにしながら、それぞれの社員の「個のパワー」と言いますか、様々な価値観や専門性を引き出して、最高のパフォーマンスを発揮する組織を目指していきたいですね。

そのためにも、やはり個々の社員のやりがいや働きがいを把握しながら、全体としてのモチベーションの総和にも着目し、取り組みのレベルアップを図っていきたいと思います。

リンクアンドモチベーション 近藤:ありがとうございます。いくつかご質問をいただいておりますので、紹介させていただきます。「具体的にどのような体制でエンゲージメントの取り組みをしているのですか?」というご質問についてはいかがでしょうか。

東京海上日動火災保険 守山氏:主体は現場のマネジャーになりますが、マネジャーだけに負担を集中させるのではなく、彼らを支える仕組みとして、たとえばマネジャー向けの研修などをしています。

また、人事部門ではマネジメント巧者の事例集を取りまとめています。どの会社にも、マネジメント巧者と言われるような人はいると思います。そのようなマネジャーの行動からヒントを得てもらうため、行動パターンや行動特性などをまとめた事例集をつくっています。このような取り組みで、エンゲージメント活動の主体となるマネジャーをバックアップしているのが現状です。

リンクアンドモチベーション 近藤:ありがとうございます。「研修というキーワードが出てきましたが、実際にどのような研修をしているのですか?」というご質問もいただいています。

東京海上日動火災保険 守山氏:今申し上げましたように、マネジャー向けの研修が中心です。たとえば、「部下はどんなことを考えているのか?」「部下の思考特性に対してどのように寄り添うべきか?」といった内容のほか、足元で言えば、リモート環境下のマネジメントについてです。リモート環境下のマネジメントは非常に難しいものがありますので、たとえば1on1のやり方など、マネジャーに対してインストラクションをしています。

リンクアンドモチベーション 近藤:時間になりましたので、最後に峠ヶ様、守山様からひと言ずつメッセージを頂戴したいと思います。

SBCメディカルグループ 峠ヶ氏:今回、エンゲージメントスコアで表彰していただきましたが、これを継続していくことにプレッシャーも感じております。ですが、今後も高いエンゲージメントスコアを目指しながら、東京海上さんのように100年以上続いていくような企業にしていきたいという思いがあります。引き続き、エンゲージメントや組織改善について勉強しながら進めてまいりたいと思います。本日はありがとうございました。

東京海上日動火災保険 守山氏:これまでに直面したことのない事業環境の変化のなかで、いかに舵取りをしていくべきかという点は、経営層の皆様方や人事部門の皆様方に共通する悩みだと思います。とはいえ、組織の舵取りをしていくうえでエンゲージメントが重要な指標になるのは間違いありません。従業員エンゲージメントは会社経営の一丁目一番地とも言える指標だと思いますので、今後もエンゲージメント向上に励み、環境変化に対応しながら成長できる会社にしていきたいと思っています。本日はありがとうございました。

リンクアンドモチベーション 近藤:セッションは以上になります。本日はどうもありがとうございました。


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