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パタハラとは?発生する原因は?対処法や予防策を徹底解説

皆さんは「パタハラ)」という言葉を耳にしたことがあるでしょうか?

正式には「パタニティハラスメント」と呼ばれることの言葉は、育児を理由に休業などを取る男性社員に対して、職場の上司や同僚などから嫌がらせを受けることを指す言葉です。

ライフスタイルやジェンダーに対する考え方が変化している昨今ですが、日本企業の中での男性社員の育児休業取得への理解が進んでいないことから、パタハラが起きてしまうことがあるようです。

ここでは、パタハラの定義やパタハラの原因について触れながら、パタニティハラスメントの予納について考えていきましょう。

パタハラとは?

まずは、「パタハラ」という言葉について正しく理解していきましょう。

■パタハラの概要   

パタハラとは「パタ二ティハラスメント」の略です。パタニティ(Patanity)は英語で、「父性」のことを指し、育児参加をする男性に対して会社や上司が仕事での機会や権利を侵害することを「パタ二ティハラスメント」と呼んでいます。

かつては育児休暇を取るのは女性であることが当たり前でしたが、近年育児参加をするために育児休暇や時短勤務をする男性が増えてきています。

そんな中、育児参加をする男性を受け入れる側の会社や上司が、男性が育児休暇を取ることを拒んだり、育児支援のための時短勤務やフレックスタイム制勤務を取得する男性に嫌がらせをしたりなどの行為が見られる様になりました。

まとめると、男性が「父性を発揮する権利や機会を侵害する行動や妨害行為」のことを、「パタハラ」と呼びます。

■パタハラが注目される背景

日本では古くから残る「男性は働き、女性は家を守る」という固定観念から、男性が育児に参加することは珍しいことでした。しかし近年は、女性の社会進出が進み、育児を経験した女性が仕事に復帰することは珍しいことではなくなってきています。そんな現状を受け、女性だけが育児と仕事の両方を担うだけでなく、男性も育児と仕事の両方に参加することが求められるようになったのは自然な流れといえるでしょう。

上記のような背景から、企業側でも男性の育児休暇制度の整備が進められています。ただ、制度が作られただけでは、十分にその効果は発揮されることはなく、「パタハラ」という形で男性の育児参加について周囲が不快感や抵抗感を示すケースがあるのです。こうした「パタハラ」が現在は男性の育児参加の妨げとなっているのです。

パタハラに注目が集まる背景をデータから見てみましょう。令和2年の厚生労働省の調査によれば、過去五5年間に育児休暇を取得しようとした男性労働者の中で、育児休業等ハラスメントを受けたと回答した人の割合は26.2%でした。

調査対象の1/4がハラスメントを受けたことがあると回答していることから、決して他人事ではないことが伺えます。


参考:厚生労働省委託事業 東京海上日動リスクコンサルティング株式会社「職場のハラスメントに関する実態調査 報告書

また、先述したようにパタハラを受けて諦めた制度としては、以下のような結果が出ています。

育児休業等ハラスメントを受けて利用をあきらめた制度としては、「育児休業」(42.7%)が最も高 く、続いて「残業免除、時間外労働・深夜業の制限」(34.4%)、「所定労働時間の短縮」(31.3%)という結果になりました。

このデータからも、男性は周囲から受けるパタハラによって、育児参加をするための権利を諦めていることが分かります。

■パタハラとマタハラの違い

パタハラとマタハラの違いは、ハラスメントの対象となる人の性別です。男性に対するハラスメントはパタハラ、女性に対するハラスメントはマタハラと呼ばれます。共通している点としては、どちらも妊娠・出産・育児に関するハラスメントであるという点です。

パタハラは、男性が育児参加をするために育児休暇や時短勤務制度の取得をすることに対して、嫌がらせや圧力をかけることを指します。

一方でマタハラは、女性が妊娠・出産・育児をすることが業務に支障をきたすとして、周囲が退職を迫る言動をしたり、精神的に追い詰めることを指します。

パタハラ問題の現状とは?

続いて、日本におけるパタハラの現状を見ていきましょう。

■男性の育休休業取得取得率について

まず、日本の男性の育休取得率について、令和元年の厚生労働省「雇用均等基本調査」で確認しましょう。この調査は、男女の均等な取扱いや仕事と家庭の両立などに関する雇用管理の実態把握を目的に実施されています。日本の女性と男性の育休取得率は以下のようになっています。

女性の育休取得率は、令和元年が83.0%となっており、前年度の平成30年の82.2%を上回る結果となりました。一方で男性の取得率は、7.48%となり、こちらも前年度の6.16%から上昇しています。

この結果を女性の育休取得率と比較すれば、男性は女性の取得率の約10%ほどにしか満たないことを考えると、まだまだ日本の男性の育児参加は進んでいないことが分かります。

ただ男性の育休取得率を経年的に見てみると、調査が始まった平成8年は0.12%と1%にも満たなかったので、二十数年を経て上昇し続けていることが分かります。特に図からもわかるように直近数年は男性の育休取得率が急激に伸びていることは注目すべきでしょう。

このように急速に進む男性の育児参加に対して、企業は育児参加をする男性のための制度整備や理解を促す風土づくりを求められるようになっているのです。

参考:厚生労働省「令和元年度雇用均等基本調査

■パタハラの経験の現状 

では、実際に育休を取得する男性がいる現場の状態をデータから読み解いていきましょう。再度、令和2年の厚生労働省の調査に戻ります。

まずは、育休制度を取得したことで受けた、不当な扱いやハラスメントを受けた内容について見ていきます。

「上司による、制度等の利用の請求や制度等の利用を阻害する言動」の割合が53.4%と最も高く、次いで「同僚による、繰り返しまたは継続的に制度等の利用の請求や制度等の利用を阻害する言動」が33.6%、「繰り返しまたは継続的な嫌がらせ等(嫌 がらせ的な言動、業務に従事させない、もっぱら雑務に従事させる)」が26.7%と高いことが分かります。

このデータから、パタハラの主な内容としては、制度を使う権利を阻害したり、嫌がらせをするなどがよくある事例であることが分かります。

参考:厚生労働省委託事業 東京海上日動リスクコンサルティング株式会社「職場のハラスメントに関する実態調査 報告書

更に、「ハラスメントを誰から受けたのか?」という調査の結果としては、「上司」という回答がもっとも多いことが分かりました。

やはり、育児休暇を取得するといった男性が育児参加をするという働き方に対して理解をすることができない上司が多いということが言えるでしょう。

パタハラをなくすための大きな一歩として、「上司」の多様な働き方への理解を促すことが重要になってくるといえるのではないでしょうか。

■法整備における現状 

育児休業に関わる言動で労働者の就業環境が害されないよう、防止措置を企業に求める法令が2017年に施行されました。

参考:厚生労働省 都道府県労働局雇用環境・均等部(室)「職場における 妊娠・出産・育児休業・介護休業等に 関するハラスメント対策や セクシュアルハラスメント対策は 事業主の義務です!!

この法令の中で、事業主の義務として妊娠・出産を理由として就業環境が害されることがないように防止措置を講じることが定められています。

ここでいう「就業環境」とは、日々の業務を行う勤務場だけでなく、出張先や取引先との打ち合わせ場所や移動中の車内も含まれます。また、従業員は雇用形態に関わらず、正社員、パートタイム、契約社員のすべての従業員が対象となっています。

2017年の法改正では、「男性社員」の育児休暇取得について法的な義務はなく「努力義務」に留まっています。しかし政府は、現状7%ほどの男性の育休取得率を更に向上させることを目指しているため、男性の育児休暇を義務化するなどの法改正も検討されているところです。

このように法制度の面からも、性別に関係なく育児と仕事に参加できる環境づくりを推し進める動きが高まっているのです。

パタハラが起こる原因とは?

ここまではパタハラの現状について理解をしてきました。ここからは、なぜパタハラが日本の職場環境で起きてしまうのかについて説明をしていきます。

■上司・同僚の理解不足 

先程の章でもお伝えしたように、ハラスメントを起こしてしまう主体は上司や同僚であるケースが多くあります。育児参加をする男性が所属している職場に、多様な働き方を認める風土がないということがパタハラの原因として考えられます。

「男性は仕事、女性は家を守る」といったようなステレオタイプをなかなか捨てることができない背景として、未だ改善しない女性と男性の就業状況の格差が挙げられます。

参考:厚生労働省「「平成 30 年度雇用均等基本調査」の結果概要

■育休取得率の男女差 

男性の育児参加に対する理解が進まない背景として、やはり育休取得率の男女差が挙げられます。先述したとおり、女性と男性の育休取得率の差には約10倍もの差があります。この大きな差が、新たな価値観を受け入れにくいものにしていると言えるでしょう。

少しずつでも男性の育休取得率を増やし、職場内でも珍しくない状況を作ることで、上司や同僚たちの理解を得ていくことが求められています。

■企業としてバックアップ体制がない 

パタハラが発生してしまう背景として、企業側の制度やサポート不足であることも考えられます。男性が育休を取得をしても業務に支障が出にくいような制度やサポートが整備されていなければ、育休取得をする男性への嫌悪感を減らすことは難しいでしょう。

育休を取得する側も、その周りの人達も気持ちよく仕事ができる環境を企業が整えることが求められています。

実際に起きたパタハラの具体例と裁判事例

ここでは実際に起きたパタハラの具体例と裁判事例について確認していきましょう。

■病院での事例

〇概要

原告:男性看護師A

被告:勤務先の病院

内容:院に勤務する男性看護師Aは、育休を3カ月間取得した。男性看護師Aが育休を取得した翌年度、病院側は育休の取得を理由に、Aに翌年度の職能給の昇給を認めず、昇格試験の受験機会も与えなかった。Aは労働局に申し立てを行い、労働局から病院に是正勧告が行われた。しかし病院がそれに応じなかったため、Aは不法行為に基づく損害賠償を求め、提訴した。

〇判決

判決:「職能給の昇給を認めなかったこと」および「昇格試験の受験機会を与えなかったこと」は違法として、不法行為の成立を認め、損害賠償の支払いを命じる。

理由:育休の取得を理由に職能給の昇給を認めないことについては、育休を取得する社員に経済的不利益を与え、育休の取得を抑制するものであるため、公序に反しており無効。また、本来は受験資格を有していた男性看護師Aに対し、昇格試験の受験機会を与えなかったことに関しても、正当な理由がなく違法。

■金融系企業での事例

〇概要

原告:男性部長B

被告:勤務先の金融系企業

内容:証券会社に勤務する男性部長Bは、パートナーである女性が外国で出産することを受けて育休を申請した。しかし、父子関係を示すDNA鑑定書を提出するまでは育休の取得が認められなかった。

育休取得後は、「会議に呼ばれない」「海外出張から外される」など、正当な理由なく一部の業務から外されたと主張。証券会社側は、業務の変更に応じなかったとして、Bに休職命令を出した。

Bは、育休取得が認められなかった際の精神的苦痛と、育休を取得した後に受けた不利益に対する慰謝料および社員としての地位確認を求め、提訴。記者会見を開きパタハラを主張した後、解雇された。

〇一審判決の概要

判決:「育休取得」前後の会社の対応については、違法とは言えない。

理由:DNA鑑定書を提出するまで育休の取得を認めなかったことについては、法律上の親子関係が確認できない中で、可能な限りで男性部長Bの意向に沿うように対応したもので、育休取得妨害があったとは言えない。

育休取得後に一部の業務から外したことに関しては、上司のメールや別の上司の証言などから、育休取得を理由に意図的に業務から外したものとは言えない。

また、Bの会見での発言内容が会社の信用を傷つけ、または会社の利益を損なう行為であると認定し、同社の就業規則に基づく解雇は社会通念上相当と認められるとした。

※本事件は、最高裁に控訴中のため、判決は確定していません。

■メーカー企業での事例

原告:男性社員C

被告:勤務先企業

内容:もともと東京都内のオフィスで主にプロモーション業務を担当していた男性社員Cは、社内通報を機に転属になり、商品の荷受け検品等の業務を与えられたとして、過小な業務を割り当てるハラスメントに該当すると主張している。

その後、Cは長男誕生時に1年間、次男誕生時に1年間、育休を取得。長男誕生時の育休復帰後には、地方にある物流センターへの出向を命ぜられ、これはパタハラに該当すると主張。

出向が解かれた後も、能力に見合った十分な仕事が与えられていないとして、勤務先企業を提訴した。

※本事件は、最高裁に係争中のため、判決は確定していません。

パタハラを予防する対策とは?

パタハラを防ぐためにはどのような対策があるのでしょうか。ここでは代表的な対処法を3つご紹介します。

■育休の社内制度化と社員への周知

育休を取得する男性が少ない職場の場合は、そもそも社内制度として男性の育児休暇制度が整っていない場合があります。

制度として整備がされていない状態では、男性が育休を取得することに対しての周囲の理解を得ることができず、パタハラに発展してしまう可能性が高まります。そのため、まずは男性の育児休暇の「社内制度の整備」を進めることが求められます。

さらに制度を整備するだけではなく、育休の「取得条件」や「取得可能な期間」などを就業規則に明記した上で、社員に対し「育休は男性社員でも取得可能」になっていることをきちんと周知しましょう。

■相談窓口の設置 

先述の通り、令和2年の厚生労働省の調査によれば、過去五5年間に育児休暇を取得しようとした男性労働者の中で、育児休業等ハラスメントを受けたと回答した人の割合は26.2%でした。

更に、パタハラを受けた男性がその後どのような対応を取ったか、というアンケート結果を見ると、全体の約24%が「何もしなかった」と回答しています。

育休を取得したいけれど、パタハラを受けたので何も言えずに我慢をしてしまっているケースがあることが分かります。そうした状況にならないために重要なのが、「相談窓口の設置」です。

パタハラ防止に向けた客観的なアドバイスを提供できるよう、社員が気軽に悩みを相談できる窓口を設置しましょう。

さらに、当事者である上司や同僚に相談するのではなく、第三者として窓口があることで、相談のハードルが下がり、解決のための話し合いもスムーズに進むことも期待できます。

■育休を取得しやすい環境づくり 

いくら制度が整っていても、育休を取得しにくい職場環境では、取得率は向上しません。例えば、「業務量が多く、残業が当たり前になっている」「有給の取得率すら低い」といった状況では、育休を取得するハードルは高いままです。

対策として、業務フローや役割分担等を見直し、社員一人あたりの負担軽減を検討したり、上司が率先して育休を取得する、育休を取得して活躍している社員を表彰するなどしてロールモデルを作ることなどができるでしょう。

もしパタハラが起きてしまった時の対応方法は?  

ここまでパタハラが起こらないようにするための対応をご紹介してきましたが、続いてはもしパタハラが起きてしまったら、どのような対応をする必要があるのかについて紹介していきます。ここでご紹介する対処法は、厚生労働省が整理したポイントの沿っています。

■事実関係の確認 

パワハラが発生したことの報告を受けたら、まずは迅速に、当事者の言い分、希望を十分にヒアリングをすることが重要です。

セクシュアルハラスメントについては、性的な言動があったことが事実関係の確認で重要であるのに対し、妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメントは、関連する言動があったことだけをもってハラスメントと判断できない場合があります。

業務上の必要性や、その言動の前後関係も含めて判断する必要がある点に、留意する必要があります。

一方で、事実関係の確認をする際のポイントとしては、ハラスメントがあったかどうか事実確認をすることだけが目的ではないということを忘れないようにしましょう。もっとも重要なのは、ハラスメント行為が直ちに中止され、良好な就業環境を回復することです。

パワハラが発生してから、誰がどのように対応するのか検討するのでは対応を遅らせることになりま す。迅速かつ適切に対応するために、問題が生じた場合の担当部署や対応の手順などをあらかじめ明確に定めておくこともポイントです。

■被害を受けた男性社員に対する対応

ハラスメントが生じた事実が確認できた後は、速やかに被害者に対する配慮の 措置を適正に行うことがポイントです。

被害者の職場環境の改善又は迅速な制度等の利用に向けての環境整備、被害者と行為者の間の関係改善に向けてのサポート、行為者の謝罪、管理監督者又は事業場内産業保健スタッフ等による被害者のメンタルヘルス不調への相談対応等の措置を講ずるなどを検討すると良いでしょう。

被害者に対する対応として、職場におけるハラスメントにより休業を 余儀なくされた場合等であってその労働者が希望するときには、本人の状態に応じ、原職又は原職相当職への復帰ができるよう積極的な支援を行うことも含まれます。

■パタハラをした社員に対する対応

パタハラを受けた側への対応だけでなく、パタハラを行ってしまった社員への対応も迅速に行う必要があります。

就業規則その他の職場における服務規律等を定めた文書における職場におけるハラスメントに関する規定等に基づき、行為者に対して必要な懲戒その他の措置を講ずることを検討しましょう。

併せて事案の内容や状況に応じては、被害者と行為者の間の関係改善に向けての援助、被害者と行為者を引き離すため の配置転換(セクシュアルハラスメントの被害者への対応を行う場合) 、行為者の謝罪等の措置を検討する必要もあります。

ハラスメントの事実が確認されても、往々にして問題を軽く考えたり、あるいは企業の体裁を考えて秘密裏に処理しようとしたり、個人間の問題として当事者の解決に委ねようとするケースがあります。

しかし真の解決のためには、相談の段階から、事業主が真摯に取り組むこと、行為者への制裁は、公正 なルールに基づいて行うことが大切です。

パタハラが起こりにくい環境にするための助成金 

男性労働者に育児休業や育児目的休暇を取得させた事業主に対して助成される助成金というものがあります。こうした制度を使いながら、企業の制度整備を進めていくのを効果的でしょう。

男性社員が育児休業や育児目的休暇を取得しやすい職場風土づくりに取り組み、その取組によって男性労働者に育児休業や育児目的休暇を取得させた事業主に対して助成される「出生時両立支援コース」という助成金があります。

この助成金は子の出生後14日以内に育児休業を連続14日以上(中小企業は連続5日以上)取得させた場合に助成されるものです。助成される金額は、企業の規模や取得日数で異なりますが、中小企業の場合1人目の取得で一人当たり57万円、それ以外は28.5万円となっています。

1企業で1年に10人分(初年度のみ9人分)の申請ができるので、企業にとっても金銭的なメリットが大きい助成金といえるでしょう。特に中小企業に対する助成額が大きいので、中小企業は積極的に助成金の受け取りを検討してみてはいかがでしょうか。

参考:経済産業省「出生時両立支援コース

男性育休取得推進策の事例

最後に実施の企業で男性の育休取得推進をした事例を2つご紹介します。

■日本ユニシスの事例

日本ユニシスは毎年厚生労働省が行っている「イクメン企業アワード2018 両立支援部門」でグランプリを受賞しました。

同社では、2015年には男性育休取得率が10%を超え、2018年では18%まで上昇するなど、高い男性の育休取得率を実現しています。取り組みのポイントとしては以下の通りです。

育休取得者を対象として復職前にワークショップを開催(夫婦参加を奨励)

休業期間を含めた中長期のキャリア形成を企業がサポート

ダイバーシティ推進により「個」を認める風土づくり

育休を取得する従業員の直属上司にあたる層を対象に、管理職研修を実施。育休取得が査定にマイナス影響を及ぼさないように配慮

■積水ハウス株式会社の事例

同社は毎年厚生労働省が行っている「イクメン企業アワード2020」でグランプリを受賞しました。

自社の戦略に合わせ「イクメン休業」100%を目指しており、トップ自らが旗振り役となり、イクメンフォーラムをはじめとする社内イベントやガイドブック作成 など、育児と仕事の両立について全社を挙げてメッセージを発信しています。

成果としては、男性従業員の1か月以上の育休取得率が100%という結果が出ています。初の取得日から1か月間を有給扱いとし、昇給 昇格・賞与・退職金の算定に影響しないなどキャリアへの配慮が伴っていることが伺えます。

取り組みのポイントとしては以下のとおりです。

・対象の男性従業員全員に1か月以上の育児休業取得を推進 
・最初の1か月を有給とし、最大4分割での取得も可能
・独自に制作した「家族ミーティングシート」を一般にも公開
・取得申請手続きや過去の育休取得者からの声等をまとめた取得促進ツールも充実

記事まとめ

いかがでしたでしょうか。価値観やライフスタイルの多様化により、男性も仕事と育児を当たり前に両立する時代が目の前までやってきています。

仕事も育児も積極的に両立したいと考える男性を支援し、ハラスメントに発展させないためにも、今のうちから対策を実施していくことが重要です。

N.E
N.E

【プロフィール】 リンクアンドモチベーショングループ新卒入社。 以降、モチベーションクラウドのカスタマーサポートとして、 主に大手企業の支援に従事。

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