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業務日報の目的とは?活用方法やおすすめの共有方法を徹底解説


目次[非表示]

  1. 1.そもそも業務日報とは?
  2. 2.業務日報を活用する目的
  3. 3.業務日報を活用するメリット
  4. 4.業務日報の活用における問題点
  5. 5.効果的な業務日報を作るためのポイント
  6. 6.日報作成の効率化に最適なテンプレート
  7. 7.業務日報の共有方法
  8. 8.記事まとめ

多くの企業で、日々の業務を報告する手段として「業務日報」が取り入れられていると思います。

毎日業務日報を書くことが求められる職場も多い中で、社員の中には「毎日日報を書くのがめんどう」「なぜ日報を書かなければいけないかわからない」などの声が上がっている会社もあるのではないでしょうか。

この記事では、日報の目的、メリット、書き方などについて説明していきます。書くことが億劫になりがちな日報ですが、日報の目的やメリット、効果的な書き方のポイントを理解すれば、日報を書くモチベーションも変わるでしょう。

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そもそも業務日報とは?

そもそも業務日報とはどのようなもののことを指すのでしょうか?業務日報には、職業別にいくつかの種類があるようです。一般的な業務日報の種類や、その項目について説明をしていきます。

■業務日報とは

業務日報とは、日々の業務を上司や関係者に報告するためのものです。昔から古く活用されている手法で、「業務日報」や「作業日報」と呼ばれることもあります。

業務日報は昔は一般的に紙媒体で提出しているものが多かったものの、ITの進歩により、メールでの提出や、社内で使っているチャットツールでの提出など、その媒体は変化してきています。

主な活用のされ方は、上司が日報を見て部下の業務状況を把握することに使われますが、個人にとっても自己成長の一環として自分を振り返る機会にもなっています。

■業務日報に必要な項目

業務日報に一般的に記載されている項目は、大きく分けて2つに分類することができます。

一つは、行った業務内容や目標に対する実績などの定量情報。もう一方は、自分自身の感想や次回への意気込み、学びなどの「定性情報」です。

定量情報は、自身の業務を時間や金額などの数値を交えて報告することです。定性情報は、数字などは使う必要はなく、起きたことに対して自分が何を感じ、学んだかを記録するものです。

この定量情報と定性情報をきちんと切り分けて捉え、業務日報に書くことができれば、他人から見てもあなたの状況を理解しやすい日報になっていると言っていいでしょう。

業務日報を活用する目的

業務日報を活用する目的を見失ってしまうと、日々業務日報をつけるモチベーションは下がってしまいます。業務日報を運用する場合は、きちんと目的を明確にし、従業員に説明をする必要があります。下記に、リンクアンドモチベーションが考える業務日報の目的を記載します。

■業務の振り返り

その日自分が行ったことを文字にすることにより、実際の業務中には気づくことができなかった学びや改善点を認識する手助けになります。

日々多くの業務に忙殺されてしまっている場合は、一度立ち止まって俯瞰して自分を振り返ることが新たな発見をすることができるでしょう。

■業務の進捗管理

業務日報の目的として、業務の進捗管理をするという点があります。

その日行うタスクだけを見て仕事をしていると、プロジェクトや業務フロー全体からみた現在位置がわからず、気がついたときにはもう取り返しのつかないくらい進捗が遅れていてトラブルになってしまう、なんてこともあるかもしれません。

日報の中で、当初の予定に対して、今日一日でどこまで進んだのか、予定通りなのか遅れているのかを確認することで、明日以降に優先すべきタスクも明らかになり、軌道修正をすることができます。

■現状の共有

業務日報は自分のためだけに書いているものではありません。業務日報を上司や同僚、関係者へ共有することで、お互いの状況を共有することができます。

特に上司にとっては、メンバーの現状把握のためには業務日報が非常に重要と言えます。また、複数人でプロジェクトを進めている場合にもプロジェクト全体の進捗を把握するために役立ちます。

業務日報を活用するメリット

目的を持って業務日報を書くことが重要であることが分かりました。では、業務日報を書くことでどのようなメリットがあるのでしょうか。

■自己成長のための振り返りになる

日々忙しい業務に追われていると、ついついタスクをこなすことに精一杯になり、時間が過ぎていってしまいます。

しかし業務日報を書くことで、自分の行動や思考を客観的に振り返ることができ、学びや改善点に気づくきっかけとなります。つまり、PDCAを回すことができるようになるのです。

また、業務日報を提出することで情報蓄積にもなるため、あとから見返して自分の成長を実感することもでき、さらなる成長のモチベーションに変えることもできるでしょう。

▼自己効力感に関する記事はこちら

自己効力感とは?3つのタイプや高めるための方法、自己肯定感との違いも解説

■周囲とのコミュニケーションにつながる

業務日報は上司や関係者に対して発信するという点で、自分からのメッセージを発する機会としても捉えることができます。

自分の状況を適切に発信することで、それを読んだ上司や関係者から支援を得られたり、新たな挑戦のチャンスが巡ってくるかもしれません。

また、上司が様々な事柄を判断する際の判断材料としても日々の業務日報の内容は活用されます。単なる感想や業務内容報告に終止した業務日報ではなく、その日の気付きや行動修正案まで明確にすることで、周囲から得られるものは変わってくるのです。

■組織としてのナレッジ共有になる

業務日報を上司だけでなく、同じ組織内のメンバーといった関係者にも共有することで、組織として日々の気付きや改善点をシェアし、蓄積することができます。

自分で業務日報を書くだけでなく、他者の業務日報を読むことで、他者の失敗から「反面教師」的に学び、他者が成功したポイントから「模範教師」的に学ぶことで、組織としての成長速度を加速することができるのです。

同じ組織であれば、共通のミッションを負っている仲間の助けに自分の業務日報がなっているかもしれませんし、より早いスピードで成長したい人であれば、2~3年先輩の日報から向き合う課題や気付きのレベルの違いを予め知ることもできます。

業務日報を共有することによって、お互いに学び合得る環境が作られるというのがポイントです。

業務日報の活用における問題点

業務日報には目的があり、メリットも有るということはお分かりいただけたと思います。

一方で、業務日報がなかなか運用に乗らないと悩んでいる組織も多いのではないのでしょうか。業務日報の活用においてのありがちな問題点をまとめました。

■日報を書くことが目的になっている

毎日日報のテンプレートを埋めることが目的になってしまっている人は多いのではないでしょうか。きちんと業務日報を書くことの目的を意識し、作業的に書くというようなことはないようにしなければなりません。

■業務日報を書くのに時間がかかる

業務日報を書くのが億劫になる理由として、「業務日報を書くだけの時間がない」と考える人は多いのではないでしょうか。その日起こったことをただ書き起こしているだけでは、時間がいくらあっても足りなくなってしまいます。

重要なことは、業務日報を書く目的を常に意識し、目的に照らして不要な情報は、あえて書きすぎないようにすることです。

■活用されているのかわからない

業務日報を提出している側からすると、提出することを強く求められる一方で、書いた業務日報を誰が本当に読んでいるのか、どのように活用されているのかが分からない場合が多くあります。

書くことを強制されているにもかかわらず、誰からの反応も無ければ、モチベーションは下がってしまいます。

上司はメンバーの日報を読み、時には個別に声を掛けるだけでも有効ですし、そもそも日報を提出する機能として、返事機能、「いいね」機能など閲覧をしたことがわかるようなツールを使うことも重要なポイントでしょう。

効果的な業務日報を作るためのポイント

ここからは効果的な業務日報を書くためのポイントを3つご紹介していきます。

様々な業種、事業によって、業務日報のフォーマットや性質は異なりますが、今からご紹介する3つのポイントはどんな業務日報でも共通して使うことのできるものですので、ぜひ参考にしてみてください。

■明瞭性

業務日報は、その日の目標と結果を記載し、進捗を報告することが大きな内容になります。その際に、「明瞭性」というポイントが重要です。

その日の目標に対する達成率(結果)を明確にセルフジャッジできるかどうかを意識しましょう。例えば、目標が曖昧だと、結果的にそれが達成できたのかどうかも不明確になってしまいます。達成率が不明瞭だと、PDCAでいうCheckができず、学びも薄まってしまうのです。

一方で、目標を客観的に判断できるくらい明確に設定しておくことで、自分で達成率を判断することができ、なぜ達成できたのか、できなかったのかなど具体で振り返りをすることができます。

また、成果を明確にすることができるので、周囲への現状共有という点でもメリットがあります。

■具体性

特に、結果を振り返って考えた、修正行動やネクストアクションが具体的であることが重要です。

どれくらい具体的であるべきかという一つの目安としては、「修正行動やネクストアクションを映像化できるかどうか」という観点で考えてみてください。基本的に、頭の中で映像化できるレベルまで考えられていることは、思考を挟まなくても行動に移すことができます。

例えば、ネクストアクションとして「本を読む」と設定するのではなく、「〇〇という本を、朝最低1ページ読む」と具体的に決めることで、実行度が高まるのです。

■再現性

「再現性」も、業務日報の中でも、修正行動やネクストアクションを考える部分で意識してほしいポイントです。

その日起こった事象から修正行動やネクストアクションを考えるだけでなく、また同じようなシーン、業務をすることになったときにも活用できるよう、自分なりの行動指針として「マイルール」化されていることが重要です。

「マイルール」を考える上で意識すべきなのは、「シーン」と「行動指針」を明確にすることです。例えば、「社内会議のときには(=シーン)、必ず〇〇の内容から話す(=行動指針)」などと決めることで、学びを次回に活かしやすくなります。

日報作成の効率化に最適なテンプレート

業務日報は職種や仕事内容によって様々なフォーマットがあります。ここでは、比較的どの職種にも活用することのできる基本的な業務日報のテンプレートをご紹介します。

■業務日報のテンプレート例

例として挙げている日報テンプレートのポイントは、「PDCAサイクル」が回るように、Plan・Do・Check・Actionを意識できるように設計している点です。「目標・ゴール」、「PDCA」「明日の目標」という構成になっています。

「Check」の項目で、結果に対する原因を分析し、次回改善するための修正行動・ネクストアクションを記載できるようにしている点と、「Action」の項目で具体的に次回どんなことを気をつけるのかなどの「マイルール」を蓄積できるようにしています。

■日報を提出する前の確認ポイント

効果的でわかりやすい日報を作成するために、提出前に以下の3つの観点で見直しをすると良いでしょう。

①本日の目標・結果✕わかりやすさ

 結果を達成率で明確に示せているか?

②振り返り✕改善ポイント

「たられば思考(=あのとき何をしていたらもっと良い結果になったか?という発想)」で、改善ポイントを抽出できているか?

③ネクストアクション✕マイルール化

頭の中で映像化できるレベルで具体化できているか?

「シーン(=こんなとき)」と「行動指針(=こうする)」という2つの観点から、今後のマイルールを設定できているか?

業務日報の共有方法

日報を共有するためには様々な方法があります。それぞれの方法にメリット、デメリットがあるため、ご自身の組織に適したものを使っていきましょう。

■メール・チャット

今日では一般的な業務日報の共有方法なのではないでしょうか。

メリットとしては、すでに通常業務で使用しているツールでもあることから導入しやすく、誰もが使い慣れているという点があります。

デメリットとしては、毎日多くのコミュニケーションがなされているため、業務日報の内容が通知の中に埋もれてしまい、提出しても見られないというリスクがあります。

■日報管理ツール

日報に特化したツール、サービスを使う方法です。

メリットとしては、日報に特化しているため、便利な周辺機能がついていたりなどして、簡単に共有ができたり、コミュニケーションを取ることができるでしょう。

一方デメリットとしては、日報のためだけにサービスを導入するとなると、新たな費用がかかりますし、運用に乗せるためのコストもかかる点です。

■グループウェア

メール、スケジュール機能、掲示板機能、ファイル共有機能などの機能が搭載されている、複数人で仕事をする際に補助してくれるツールのことです。

メリットとしては、複数のシステムを使わず、グループウェアの中で通常業務のコミュニケーションや日報を完結できるため、使いやすく、閲覧率も上がるでしょう。

デメリットとしては、こちらも日報管理ツールと同様に、導入や運用にあたってのコストがかかってしまう点です。

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記事まとめ

毎日書いていると忘れてしまいがちな業務日報でも、その目的やメリット、ポイントを押さえれば、日報を意味のあるものにできるようになります。

本記事で紹介した内容を参考に、組織としても個人としても成長のきかっけになるよう、業務日報を活用していきましょう。

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執筆者:N.E
執筆者:N.E
【プロフィール】 リンクアンドモチベーショングループ新卒入社。 以降、モチベーションクラウドのカスタマーサポートとして、 主に大手企業の支援に従事。

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