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仕事のモチベーションを上げるには?モチベーションが下がる理由と対策


目次[非表示]

  1. 1.仕事におけるモチベーションとは何か?
  2. 2.社員のモチベーションが低下する要因
  3. 3.モチベーション向上に必要なこと
  4. 4.【企業別】モチベーション向上の取り組み事例
  5. 5.記事まとめ


かつて終身雇用制度が主流だった日本の企業は、金銭報酬やポストという物質的な報酬で、ある程度従業員のモチベーションの管理ができていました。

しかし、終身雇用が絶対でない昨今では、金銭報酬やポストに加え、「やりがい」や「働きがい」といった無形の報酬である「感情報酬」でのモチベーション管理が必要になってきています。

本記事では、現代におけるモチベーションを上げる為には何をするべきなのか、また下がる理由は何なのか、対策は何なのかを詳しく説明できればと思います。

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仕事におけるモチベーションとは何か?

そもそもモチベーションとはラテン語のmoveという言葉が語源であるとされています。

「目的の為に何かを動かすこと」という意味が込められているそうです。

そして、モチベーションとは「何かの目的の為に行動し、達成しようとする求心力」を意味します。

高度経済成長期までの日本では、給与やポストなどの金銭的な報酬によって、モチベーションを管理していました。

しかし、現代では、金銭報酬に加えて、感情報酬(=親和欲求、成長欲求、承認欲求、貢献欲求などの充足)でのモチベーション管理が必要とされてきています。

この感情報酬でのモチベーション管理が今後、企業経営をしていく上で重要なポイントになります。

社員のモチベーションが低下する要因

そもそも、モチベーションを構成する要素は何なのかから整理しましょう。

「モチベーションの高さ」=目標の魅力×達成可能性×危機感 

と表すことができます。

私達は、これらの3つの要素を掛け算することでモチベーションが上がると定義しています。

逆に言えば、この3つの要素のどれかが欠ければ、モチベーションは低下すると考えています。

では、具体的に、モチベーションが低下する要因を説明していきます。

■目標の魅力が欠如している

1つ目は目標の魅力が欠如しているパターンです。

毎年地区予選で入賞している野球部で例えるとするならば、「毎年地区予選に入賞しているから今年も地区予選で入賞しよう」と掲げるようなパターンです。

もちろん、その年の力量にも影響されますし、ケースバイケースではありますが、毎年入賞しているのでば、魅力的に映らない部員もいます。

そういった部員は、目標の魅力が欠如してしまい、モチベーションが低下しかねません。

企業においても同様で、自分が何を目的に働いているか、なぜこの目標を追っているのか理解できていないと、社員のモチベーション低下に繋がります。

■達成可能性が見えない

2つ目は、達成可能性が見えないパターンです。

達成可能性とは、掲げた目標が達成できそうかどうかを意味します。

例えば、毎年地区予選の1戦目で敗退している野球部が、「今年は甲子園に行こう」と目標を掲げた場合、多くの部員は「絶対無理だ・・・」「自分にはできない・・・」と声が上がってしまうと思います。

企業においても同様で、達成できなさそうな営業数字を上司から言われただけでは、社員は動きづらくなるに違いありません。

▼自己効力感に関する記事はこちら

自己効力感とは?3つのタイプや高めるための方法、自己肯定感との違いも解説

■危機感が無い

最後に、危機感が無いパターンです。

例えば、高校野球で「1年で守備の連携を完璧にしよう」という方針を立てたとしましょう。

1年という長いスパンで考えるよりも、〇月〇日の〇時までにと明確に期日を設定すると、部員の危機感は増します。逆に言えば、明確に期日を設定しなければ、日々の練習は惰性になると想像がつきます。

企業においても同様で、自らが取り組んでいる仕事に期日が無ければ、生産性は落ちていくばかりです。

モチベーション向上に必要なこと

では、モチベーション向上にはどのようなアプローチが必要なのかについても、共有したモチベーションの公式に沿ってご紹介していきます。

■目標の魅力を上げる

1つ目は、目標の魅力を上げることです。

毎年地区予選で入賞している野球部で例えるとすれば、今年も入賞しようという目標を掲げるよりも「今年は必ず地区予選1位を獲ろう」という目標の方が、部員は魅力的に感じると思います。

企業においては、企業自体がどのような目的の元、存在しているのか明確にすることが大切です。

また、部署単位で見ても同じことが言えます。なぜ私達の部署が存在しているのか、何の為に働いているのかを明確にすることで、社員のモチベーションを引き出すことができます。

適切に魅力的な目標を設定することがモチベーション向上において大切なのです。

■達成可能性を高める

2つ目は達成可能性を高めることです。

達成可能性を上げる為のポイントは、しっかりマイルストーン(小さな目標)を立てることです。

例年弱小チームと呼ばれる高校野球部が、「今年は甲子園に行こう」と目標を掲げた場合、部員から「絶対無理だ・・・」と声が上がると想像がつきますが、

「甲子園に行く為に、〇月に〇高校にまずは勝とう。その為に、ここの連携を高めよう。〇週目にはここを強化していこう。」というように細かく小さな目標を立てることで、達成可能性は高めることができます。

企業においても同様で、ただ大きな数字目標を掲げるだけではなく、いつまでに何の数字をどのように達成すれば良いのかを示すことで、達成可能性が見え、社員のモチベーション向上に繋がるでしょう。

細かく目標を細分化し、計画を立てることで、達成可能性は高まり、モチベーションの向上に繋がるのです。

■危機感を醸成する

最後に、危機感を醸成することです。

危機感を醸成するポイントは、「時間」を上手く活用することです。

簡単に言えば、期日を明確に設定することです。

目的に向かって何か行動をする際に、明確に期日を決めなければ、その行動が惰性になりがちです。

期日を決め、「ここまでには必ずしなければならないんだ」という気持ちを醸成することが大切です。

野球部の場合であれば、先述したように1年という長いスパンで守備の連携を完璧にしようという行動をするよりも、何月何日何時までというように明確に決めてそこに向けて取り組む方が危機感は醸成されるでしょう。

企業においても同様で、取り組む業務に明確に期日を設けることで、社員の危機感を適切に醸成し、モチベーション向上に繋げることができます。

【企業別】モチベーション向上の取り組み事例

ここまで、モチベーションの低下する原因、その対策についてご紹介しました。

ここからは、他社がどのような事例でモチベーション向上の取り組みを行っているかをご紹介したいと思います。

■株式会社U&S

株式会社U&Sは、主に大阪でスーパーを経営する企業です。

株式会社U&Sは、「社員は楽しく働けているのだろうか」「社員は今どんなことを考えながら働いているのだろうか」ということが、組織の拡大によって見えづらく聞こえづらくなっていました。

「社員の本音を聞きたい」という経営者としての率直な気持ちを背景にモチベーションクラウドの導入を決めました。

そんな中、モチベーションクラウドで出た結果を元に徹底的に課題を分析すると、理念戦略が浸透していないことが課題として表れました。

「自分たちは何のために仕事をしているのか」「これからどんな会社をつくっていくのか」という社員の不安が見えてきた結果、「魂のこもった言葉で、言行一致の企業理念をつくろう」、それが組織改善として取り組んだ第一歩でした。

経営陣自らの手で理念を創り、現場への浸透を実施した結果、社員から主体的にアイデアが生まれ初め、事業成果に繋がっていきました。

ここでいう理念とは、先述した目標の魅力に紐づいています。

社員がどこを目指しているのか、何を目的に働くのかを明確にした結果、成果に繋がったと言えるでしょう。

■株式会社ダイメイ大阪

株式会社ダイメイ大阪は、主にプラステック外観部品の製造や超精密金型制作及びメンテナンスを行う大阪の企業です。

株式会社ダイメイ大阪は、当時指示されたことをやるようなチームでしたが。それぞれが自分の仕事に取り組んでおり、重複した仕事をしてしまったり、抜け漏れが発生したりなど、連携が上手く獲れていない状態でした。

しかし、モチベーションクラウドを導入し、その結果に対して全員で取り組んでいこうと、社員に対して「この課題点はあなたが責任もって関わってね」と1人1人伝えると、前向きな返答がありました。

「何か思うことがあったら絶対に伝えてな」「やりたいことがあったら教えてな」「みんなが思ってることをやれるようにするのが、俺の仕事やから」と、上司が自らメンバーに常に伝えていることで、他の施策も行うことが可能になりました。

例えば、「ありがとうカード」の取り組みです。日頃の感謝をカードに書いて社員に手渡しするというものです。

直接言えないことを補助できているようで、頑張りたいと思える人が増えたそうです。

このような施策を行った結果、業績にも変化があり、利益を出せるチームに変化しました。

上司が自らメンバーに語りかけ、主体的に組織に向き合うことで、社員全員が自ら頑張ろうという気持ちになりました。

心理的安全性が担保され、お互いに頑張りたいという気持ちが芽生えたことで、達成可能性が上がったと言えるでしょう。

(参考)心理的安全性とは?効果や測定方法、作り方について徹底解説

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記事まとめ

現代の日本では、金銭報酬以外にも、親和欲求等の感情報酬によるモチベーション管理が必要とされてきています。

先述した通り、モチベーションとは、目標の魅力・達成可能性・危機感 という3つの要素から成り立ちます。

今後、企業を経営していく上で、この3つの観点を参考に社員のモチベーションを向上させてみてはいかがでしょうか?

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(参考)モチベーションとは何か?維持する方法やメリット、ビジネスでのマネジメント成功事例について解説


執筆者:百田 海渡
執筆者:百田 海渡
【プロフィール】 リンクアンドモチベーション新卒入社。 以降、中堅・スタートアップ企業向けのコンサルティングに従事。 「理念策定・浸透」「人事制度構築」やモチベーションクラウドを活用した組織改善等、 IT系業界、小売業界を中心に数多くの企業様に貢献。

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