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ミッション・ビジョン・バリューの策定とコミュニケーションの活性化で、解約率を1%未満へ

株式会社Asobica カスタマーサクセス部

取締役 CCO 兼 カスタマーサクセス部 部長 小父内 信也 氏
カスタマーサクセス部 カスタマーサクセスグループ マネージャー 山崎 愛美 氏

事業内容

カスタマーサクセスツール「coorum(コーラム)」の開発・運営

部署の業務内容

「coorum(コーラム)」をご導入いただいたお客様に対し、導入支援/活用のサポートを実施

業種

情報・通信・広告

企業規模

51名~100名

部署規模

~10名

取り組んだ組織課題

継承活動(ナレッジやノウハウの継承に課題)

約1年間でのエンゲージメント

スコアの変遷

82.9 ⇨ 93.1

抱えていた
課題

  • ナレッジが体系化されていなかったため、場当たり的な対応をせざるを得ず、クレームの原因になっていた。

  • 業務の逼迫によりメンバーが疲弊し、目の前のタスクをこなすことが目的化していた。

改善のための
アクション

  • メンバーと一緒にミッション・ビジョン・バリューを策定した。

  • ナレッジを集約&体系化し、メンバーがいつでも参照できるようにした。

  • 「デイリーミーティング」や「タスクフォース」などの機会を作り、チーム内、部門間のコミュニケーションを活性化させた。

得られた
成果

  • 顧客満足度が向上し、チャーンレート(解約率)が2%から1%未満になった。

  • セールス部門の商談スキルや資料のクオリティが向上し、受注率が高まったことで、全社目標である「ARR1億円」を達成できた。

  • 新規メンバーの育成がスムーズになり、戦力化までの期間が短くなった。

事例を生み出したプロダクト資料はこちら

組織全体が疲弊し、マイナスをゼロにすることに必死だった

「抱えていた課題」

小父内氏:弊社は、コミュニティを活用した施策でファンを生み出し、LTV(Life Time Value)向上を支援する「ファンコミュニティプラットフォーム」を提供しているのですが、数年前は「ファンコミュニティ」や「ファンマーケティング」といった概念が確立されておらず、弊社のプロダクトとしても未熟な状態でした。

そんななか、コロナ禍の影響で、オンラインの施策でLTV向上に取り組む企業が増えたことから、問い合わせや受注が一気に増加しました。もちろん喜ぶべきことなのですが、ナレッジが体系化されていなかったため、メンバーは場当たり的な対応をせざるを得ませんでした。また、社内の情報が一元管理されておらず、求める情報をすぐに入手できない状態も問題だったと思います。

一人あたりの対応顧客数が増えることで徐々に業務が逼迫し、メンバーも疲弊していきました。当時は、目の前のタスクをこなすことが目的化していたような状態でしたね。また、セールス部門との連携も不足しており、それが原因でクレームにつながるケースも少なくありませんでした。

山崎氏:私は、入社間もない時期でしたが、当時は「言われたことをとにかく頑張る」という状況だったと思います。

小父内氏:「頑張る」と言っても、いつまで頑張ればいいのかも分からない状態でした。毎日、目の前のマイナスをゼロにすることに必死だったので、当然、未来に向けた取り組み等はできておりませんでした。

このままではいけないと、モチベーションクラウドを導入して組織を一から立て直そうということになりました。

MVVの策定とコミュニケーションの活性化で組織を立て直し

「改善のためのアクション」

小父内氏:まず、みんなでミッション・ビジョン・バリュー(MVV)を作ることから着手しました。もともと「遊びのような熱狂を世界中に」というミッションがありましたが、みんなで考え直し、「遊びのような熱狂で、世界を彩る」という形にアップデートしています。さらに、「最高の顧客体験で、ビジネスの価値を最大化する」というビジョンを掲げ、5つのバリューも明示しました。

山崎氏:同時にスタートしたのがMVPの表彰です。それぞれのバリューをもっとも体現していたメンバーをMVPとして四半期ごとに表彰しています。また、四半期に1回振り返りをおこない、新しい目標を定める「ACS」という取り組みも始めました。業務の合間にパパっとやるのではなく、ほぼ1日かけて、みんなで一緒に振り返るイベントですね。

もう一つ、「タスクフォース」もあります。タスクフォースは、部門を横断したチームを編成し、一つのテーマについて考えていく取り組みです。テーマは「社内イベントを企画する」「会議体を良くする」など様々です。

小父内氏:MVVについて補足するなら、採用においてもミッションやビジョンへの共感を非常に大切にしています。弊社の面接は、一次面接を今田社長が、二次面接を僕が、三次面接を現場のメンバーが担当しているのですが、一次・二次では本当にミッションの話ばかりしています。

僕が面接で候補者を見るポイントは2つです。一つは、ミッションを信じてやり切れる人なのかどうか。もう一つは「いいやつ」かどうかです。すごく抽象的ですが、その感覚は大事にしていますね。

山崎氏:いきなり、社長や取締役が出てくる面接なんて普通はありませんよね。

小父内氏:メンバーが増えるにつれて、業務の理解度や顧客対応のクオリティにバラつきが生じるようになってきたので、その対策として情報管理ツールを導入しました。社内のあらゆる情報をツールに集約して一元管理するようにしました。加えて、ファンコミュニティの構築・運営ノウハウを洗い出した「虎の巻」を作り、メンバーに共有したのも施策の一つです。

また、日々の進捗をこまめに共有したり、課題を気軽に相談したりできるよう、デイリーミーティングを実施するようにしました。最初の3分は雑談をするのが、デイリーミーティングの約束事です。

CSのナレッジを全社展開することで、受注増や解約率低減を実現

「組織の変化ともたらされた成果」

山崎氏:私が入社した頃は、みんな一生懸命頑張っているのにバラバラな状態だったように思います。それが今は、みんなが同じ方向に向かって動いている一体感があります。みんなでMVVを作ったことが、CSだけでなく全社的にも大きかったと思っています。

「何がお客様にとって本当の価値なのか?」といったことを考える機会があるかないかで、腹落ちの度合いが全然違ってきます。トップダウンで落ちてくるMVVだったら、今のような一体感は生まれていなかったのではないでしょうか。

「プロフェッショナル」や「シナジー」など、5つのバリューを作ったのですが、これらのバリューはメンバーの共通言語になっています。普段から「これってブレイクスルー視点になっているかな?」「それは大きなシナジーだね」といった会話が聞かれます。このような文化も、組織の一体感につながっているのだと思います。

小父内氏:CSのナレッジを蓄積・共有することで、CSだけでなく会社全体の知識量が大幅に増えたと思います。その結果、セールス部門の商談スキルや資料のクオリティが向上し、受注率が高まったことで、当初の全社目標だった「ARR1億円」を達成することができました。

また、ナレッジの共有はもちろん、コミュニケーションの活性化も相まって、顧客対応のスピードが格段に早くなりました。KPIにしているチャーンレート(解約率)も2%から1%未満になるなど、顧客満足度の向上にもつながっています。人材育成の面でも効果は大きく、新規メンバーを戦力化するまでの期間は、以前よりも大幅に短縮されました。

正直な話、ビジョンを作っていた頃なんて、全然売上が立っていませんでした。にもかかわらず、一生懸命ビジョンを作っていたんです。普通に考えたらおかしな話かもしれませんが、こうして今、成果が付いてきました。今は、新しいメンバーが入るたびに組織がパワーアップしていくのを実感しています。単なるプラス1ではなく、掛ける2、掛ける3というように大きなシナジーが生まれており、自社ながらすごいなと感じています。

採用のミスマッチもほとんどなく、社員に限って言えば、この2年で離職者は一人もいません。創業時まで遡っても、辞めた社員は3人だけです。

山崎氏:ミッションやビジョンに共感した人が集まってくるというのもありますし、面接でカルチャーフィットしか見ていないというのも大きいのかなと思います。

小父内氏:モチベーションクラウドのエンゲージメントスコアは一時期、かなり落ち込んでいましたが、そこからV字回復することができました。一つの転機になったのが、コンサルタントの方からいただいたお話です。組織が疲弊していた時期に、メンバーを集めて「組織は部門長の写し鏡だ」という話をしてくれたんです。この話がメンバーに刺さって、そこからみんなガラッと変わりました。

山崎氏:一つひとつの言葉の使い方とか、発言する場所とか、発言するタイミングとか、組織全体への影響を考えてすごく気をつかうようになりましたよね。

一人ひとりがプロフェッショナルを体現する「最高にかっこいい組織」へ

「今後の展望」

小父内氏:ビジョンの実現に向けて突き進んでいくのはもちろんですが、僕は、最高にかっこいい組織を作りたいと思っています。バリューにも掲げている「プロフェッショナル」という言葉が好きなのですが、一人ひとりがプロフェッショナルを体現できている組織は、間違いなくかっこいい組織だと思います。これは感覚でしかありませんが、「うちってカッコいいな」と言えるような組織を目指していきたいですね。

山崎氏:私が理想としているのは「みんなが背中を預けられる組織」です。自分の不得意なところを仲間に預けられるというか、この人にだったら預けられると思えるような信頼関係がたくさんある組織にしていけたらいいなと思います。

※本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞や場所等は取材当時のものです。

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