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リモートワーク下におけるコミュニケーションの壁を乗り越え営業成績昨対比150%を達成

エプソン販売株式会社 RP営業一課

特販営業本部 RP営業部 部長 (前 RP営業一課 課長) 伊東 延佳 氏
RP営業一課 小笠原 衣里 氏、加藤 勝平 氏、金野 那奈子 氏、清水 渓音 氏

事業内容

国内におけるエプソンブランド商品を中心とした情報関連機器販売

部署の業務内容

流通市場向けのシステム(アプリケーション)ベンダーに対し、当社レシートプリンターを採用促進し、販売成果につなげる

業種

商社・卸売

企業規模

1001名~2000名

部署規模

11名~30名

取り組んだ組織課題

継承活動

約1年間でのエンゲージメント

スコアの変遷

67.6 ⇨ 73.6

抱えていた
課題

  • リアルの様に気軽に聞きにくい環境の中で、問題、課題における疑問点を個々が抱え込み業務効率が落ちる可能性があった。

  • リモートワーク下において周囲の状況が見えにくい中で、「自分だけが大変なのでは」という疑心暗鬼に陥る可能性が高くなった。

  • 若年層の構成比率が高くなるにつれ、知見・スキルの継承・共有がうまくいかなくなっていた。

改善のための
アクション

  • リモートワーク下においてもメンバーの距離感を保つため、持ち回りでメールによる「スピーチ」を始めた。

  • チーム内のメンバーに尊敬ポイントを伝える「リスペクトトレーニング」をおこなった。

  • ベテランと若手がペアで活動に取り組むことで、相互作用が生まれるようにした。

得られた
成果

  • リモートワーク下においても、メンバーの距離感や組織の一体感を保つことができた。

  • メンバーが自己の強みや役割を認識でき、主体的な行動が促されるようになった。

  • 売上目標において約120%達成(昨対比で約150%達成)を実現し、本部内で総合1位を獲得できた。

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リモートワーク下で「自分だけが大変なのでは」という心理に陥る可能性が高くなった

「抱えていた課題」

伊東氏:数年前にモチベーションクラウドを導入しましたが、導入当初からエンゲージメントスコアは高い状態でした。メンバー間のコミュニケーションも密におこなわれていましたし、距離感の近い職場だったと思います。

加藤氏:上司、部下、同僚含め、関係性は決して悪くありませんでした。いわゆる「飲みニケーション」の機会も多く、私も働きやすい職場だと感じていました。

伊東氏:そんななか、コロナ禍になって働き方が大きく変わりました。リモートワークをするようになり、以前に比べリアルなコミュニケーションが激減しました。「このままでメンバーの距離感を維持できるのだろうか・・・」「組織への帰属意識を維持できるのだろうか・・・」といった危機感を覚えたのが、組織改善に着手したきっかけです。

そこで、最初に始めたのが「スピーチ」です。スピーチと言っても、話すのではなくメールで発信する形で、持ち回りでおこないました。毎日継続することを重視したので、テーマは限定していません。ナレッジの共有でも良いですし、日記のような内容でも構いません。最近買って良かったものでもOKです。ただ、続けているうちに「みんなの役に立つ情報を」という観点でテーマを選ぶメンバーが増えていったと思います。

このスピーチを続けた甲斐もあり、リモートワーク下においても、それまでと変わらない距離感をキープできました。しかし一方で、別の課題が表出してきたのも事実です。リモートワークをしていると、顧客対応などから生じた課題を一人で抱え込みがちで、「自分だけが大変だ」といった気持ちにも陥りやすくなります。このような負のスパイラルを感じることがありました。

また、我々の業務には、マニュアル化が難しい知見やスキルも数多くあります。若年層の構成比率が高くなるにつれ、そのような知見・スキルの継承が難しくなっていたのは、一つの問題として認識していました。以前であれば、ベテランと若手の直接的なコミュニケーションでカバーできましたが、リモートワーク下ではそれも難しくなり、問題が深刻化していました。

メンバーに尊敬ポイントを伝える「リスペクトトレーニング」

「改善のためのアクション」

伊東氏:ただ仲が良いだけの組織ではいけないと考えた結果、一つ、たどり着いたキーワードが「尊敬」でした。メンバー間に尊敬の気持ちがあれば、相手の苦しみを理解できたり、自分の苦しみを他人と比較してネガティブに傾いたりしなくなるのではないかと考え、始めたのが「リスペクトトレーニング」です。

これは、ある映画監督が実践しているという記事を読んで知ったのですが、本来のリスペクトトレーニングは、セクハラやパワハラなどハラスメントに関する理解を深める研修が中心です。最初は私もそれを真似して始めましたが、ちょっと違うかもしれないと感じるようになりました。

ハラスメント研修って、どうしても「あれはダメ、これはダメ」というように禁止事項を示す方向で話が進んでいくじゃないですか。そのため、このやり方では相手に対するリスペクトは生まれないのではないかと思うようになりました。それよりも「相手を褒めることで自然とハラスメントに向かわないようになるのではないか?」と考えたんです。

そこで、リスペクトトレーニングを「メンバーの尊敬ポイントを伝える」という形に変えました。たとえば、メンバー全員にAさんの尊敬ポイントを2つ出してもらいます。そして、みんなから挙がってきた尊敬ポイントを私がまとめて、匿名にしてAさんに渡すという流れです。

また、各種の活動でチームを編成するときは、できるだけベテランと若手をペアにして入れるようにしました。私のポリシーとして、「グループ」ではなく「チーム」であるべきだという考えがあります。この違いは、グループが「足し算」で、チームは「掛け算」と定義しています。グループは単なる個の集まりなので、一人100点なら5人で500点です。一方、チームになれば掛け算が生まれるので、80点の人がいたとしても5人で700点にも800点にもすることができます。

いかに「チーム」をつくり、掛け算で成果を最大化させられるかというのが私の仕事だと思っています。そのために、ベテランと若手を組ませて各種活動を進めるようにしたのです。

「チーム」をつくるために私がメンバーに求めているのが、自分の役割を意識することです。常に「自分はどんな役割を担っているのか?」ということを意識してもらうようにしています。目標管理面談でも、成果だけでなく「組織のなかでどんな役割を果たしてきたのか?」を聞くようにしています。最前線で力を発揮する人もいれば、後方支援で活躍する人もいるわけで、一人ひとり強みは違います。どんな形であれ、全員が自分の役割を果たしていれば掛け算が生まれ、大きな成果を出せると思っています。

加えて、社内ツール上にノウハウや資料を格納できる仕組みを構築しました。これは、リモートワーク下においてナレッジの共有を促進するための取り組みです。

昨対比150%の営業成績を達成し、本部内で総合1位を獲得

「組織の変化ともたらされた成果」

伊東氏:リスペクトトレーニングは私が思っていた以上に反響が大きく、「大人になってからこんなに褒められることはないので、すごく嬉しい」といった声が多く聞かれました。なかには、「家宝にしたい」というメンバーもいましたね(笑)。メンバーがそれまで以上に周囲に興味を持つようになり、普段から相手の良いところを探そうとする目線になったのは、非常に良い変化だと思っています。

また、「あなたのこういうところを尊敬しています」と具体的に伝えられると、伝えられた側に、そこに関して期待を裏切れないという心理が働くんです。その結果、さらにその人の行動が磨かれるという効果も見られました。

小笠原氏:リスペクトトレーニングが始まったのが、私が2年目になる頃で、ちょうど仕事で独り立ちする時期と重なっていました。「私はどうやってチームに貢献していこう?」と考えていた時期だったので、リスペクトトレーニングで自分の強みや役割を認識できたのは大きかったと思います。

伊東氏:定量的な成果としては、「製品本体売上」「ALL売上」「一時間あたり売上」という3つの指標において約120%の目標達成ができました。昨対比で言うと約150%になります。本部内でも総合1位を獲得でき、社長賞をいただくこともできました。

モチベーションクラウドのエンゲージメントスコアも、67.6から73.6まで伸びています。リモートワーク下でスコアを伸ばすことができたのは非常に大きかったですし、それが成果にも直結したと思っています。

清水氏:伊東さんは、昔からずっと「みんなで楽しく仕事をしよう」と発信されていました。コロナ禍になって個々が家で仕事をするようになっても、その姿勢は変わりませんでした。様々な施策が効いているもありますが、一貫して変わらないスタンスで我々とコミュニケーションを図っていただけたのが、今につながっているのかなと思っています。

金野氏:私は元から個人よりチームで働くのが好きなので、この職場が自分にフィットしていると感じています。チームで協力して成果を出す楽しさを感じていますし、ここで働けて良かったと思っています。

みんなが楽しみながら仕事をして、成果が出る組織を目指したい

「今後の展望」

伊東氏:以前、「未来を変えるために、会社はどう変われば良いか?」というようなことをメンバーとディスカッションしたことがありました。ディスカッションを重ねるなかで、湧いてきたイメージが「ええ感じ!」が飛び交う会社です。働いているみんなが「ええ感じ!」だと思える組織、言い換えれば、みんながWell-beingを感じてくれる組織が、私が理想とする組織です。

もう一つ、言葉が適切ではないかもしれませんが、常々「楽をして儲かる組織にしたい」と言っています。毎日、歯を食いしばって苦しいことを続けて、それで成果が出たとしても、そういった働き方が肯定されるのは嫌なんです。そうではなく、たとえ苦しいと感じる時期があったとしても、その先には必ずみんなが楽しみながら仕事をして、ちゃんと成果が出る組織を目指していきたいですね。

※本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞や場所等は取材当時のものです。

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